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エディタにAIが統合、「EmEditor」v24.3.0が正式版に ~マクロだけでなくアプリ本体にもAIを統合

正規表現で対象ファイルを指定したテキスト検索も実現

「EmEditor Professional」v24.3.0

 米Emurasoftは6月13日(日本時間)、テキストエディター「EmEditor Professional」の最新版v24.3.0を正式公開した。64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降に対応するシェアウェアで、現在同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。

 前バージョンのv24.2.0ではマクロ機能が「OpenAI API」に対応したが、本バージョンではそれをさらに拡充。「EmEditor」本体に「OpenAI API」が統合された。そのメリットは、マクロでAIを活用するだけではなく、「EmEditor」のユーザーインターフェイスから直接AIと対話できるようになったことだ。

「EmEditor」本体に「OpenAI API」が統合。AI機能を利用すると、テキストがOpenAIへ送信される点には注意したい

 たとえば、新設された[AI]ツールバーにはプロンプトコマンドが用意されており、ワンクリックでドキュメント全体または選択テキストをAIにかけることが可能。コマンドには校正や書き換え、要約、翻訳、画像生成といった、利用頻度が高いであろうものがプリセットされているが、これは[カスタマイズ]ダイアログの[AI]ページで自由に編集できる。この設定ページは、[AI]ツールバーの右クリックメニューから簡単にアクセス可能だ。

[調べる]プロンプトコマンドを利用した例。エディターのテキストをAIにかけ、右ペインに結果を出力
[調べる]プロンプトコマンドを編集。プロンプトコマンドの内容は意外に簡単で、ドキュメント全体または選択テキストを“調べて”というプロンプトとともに送っているだけだ。応用次第で自分好みのコマンドを作成できる

 さらに、[表示]メニューから[AIとチャット]パネルを有効化すれば、チャットAIとの対話が可能。ここにプロンプトを入力して[Enter]キーを押すと、AIからの回答が得られる。複数行のプロンプトを入力したい場合は、[Shift]+[Enter]キーで改行できる。

 [AIとチャット]パネルに表示される回答は、右クリックメニューからクリップボードへコピーしたり、エディターへコピーできる。エディターからパネルへドラッグ&ドロップでコンテンツをコピーすることもできるので、双方の連携は容易だ。

[AIとチャット]パネルで直接チャットAIと対話。右クリックメニューやドラッグ&ドロップでエディターとテキストをやり取りできる

 そのほかにも、本バージョンではユーザーの要望に応え、正規表現で対象ファイルを指定して検索できるようになった。たとえば「Data[0-9]{1,3}.txt」と指定すれば、「Data0.txt」から「Data999.txt」のみを対象に[ファイルから検索]が行える。

正規表現で対象ファイルを指定して検索

 「EmEditor Professional」は、Windowsプラットフォームで定番のテキストエディター。プラグインで機能を拡張できるのが特徴で、CSVデータを扱うための機能も非常に充実している。有償ソフトだが30日間の試用期間が設けられており、その後は個人利用に限り機能制限のある無償版「EmEditor Free」として使用可能。また、インストーラー版・ポータブル版のほかにも、「Microsoft Store」から入手できるストア版が用意されている。

ソフトウェア情報

「EmEditor Professional」
【著作権者】
Emurasoft, Inc.
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降
【ソフト種別】
年額6,160円(2年目以降は半額)など (試用期間後は、個人利用のみで一部機能の制限された「EmEditor Free」として使用可能)
【バージョン】
24.3.0(23/06/13)