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早速「GPT-4o」を採用した「EmEditor」v24.2.0が正式版に、AI無用の環境にも配慮

[お気に入り]機能のテコ入れやインストーラーの簡素化も

「EmEditor Professional」v24.2.0

 米Emurasoftは5月23日(日本時間)、テキストエディター「EmEditor Professional」の最新版v24.2.0を正式公開した。64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降に対応するシェアウェアで、現在同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。

 「EmEditor」はOpenAI APIを用いた「AI による執筆支援」(参考記事)にv24.1から対応しているが、これに加え、v24.2では発表されたばかりの最新鋭モデル「GPT-4o」もサポート。既定の優先モデルとなった。執筆支援機能の品質と速度が向上するだけでなく、APIの利用コストも半分になる。また、日本語環境でAIを利用するうえでの細かいチューニングも行われているとのこと。

 一方で、法人利用を中心にセキュリティ上の懸念からAI機能を完全に無効にしたいという要望もある。それに応え、本バージョンではAI機能を完全に無効化するオプションが[カスタマイズ]ダイアログの[AI]ページに追加されている。レジストリでの機能抑制も可能だ。

[カスタマイズ]ダイアログの[AI]ページ

 それ以外の機能に関しては、[お気に入り]ツールバーのアップデートが注目点。これは「EmEditor」に古くからある機能で、よく使うファイルに簡単にアクセスできるが、これまでとくに大きなテコ入れはなかった。しかし、本バージョンでは[お気に入り]ツールバーとその関連コマンドが拡充。現在開いているファイル名だけでなく、現在のカーソル位置も保存できるようになるなど、大きく強化されている。[カスタマイズ]ダイアログの[お気に入り]ページではアイコンの有無やデザイン、表示方法などを選択可能。この恩恵は有償の「Professional」だけでなく、無償の「Free」でも享受できる。

新設の[お気に入り]ページ

 なお、本バージョンよりセキュリティ上の懸念からコンピューターごとのインストールのサポートを終了し、ユーザーごとのインストールに一本化されているとのこと。これに伴い、インストールや更新時に管理者権限が不要となったほか、インストーラーのデザインも簡素化されている。ユーザーフォルダーへのアプリインストールが禁止されている場合は、コマンドラインオプションでインストールフォルダーを指定するか、ポータブル版を利用する必要がある。

簡素化されたインストーラー

 「EmEditor Professional」は、Windowsプラットフォームで定番のテキストエディター。プラグインで機能を拡張できるのが特徴で、CSVデータを扱うための機能も非常に充実している。有償ソフトだが30日間の試用期間が設けられており、その後は個人利用に限り機能制限のある無償版「EmEditor Free」として使用可能。また、インストーラー版・ポータブル版のほかにも、「Microsoft Store」から入手できるストア版が用意されている。

ソフトウェア情報

「EmEditor Professional」
【著作権者】
Emurasoft, Inc.
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降
【ソフト種別】
年額6,160円(2年目以降は半額)など (試用期間後は、個人利用のみで一部機能の制限された「EmEditor Free」として使用可能)
【バージョン】
24.2.0(23/05/23)