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「EmEditor」v24.5.0が正式版に ~すべてのユーザーにアップデートを強く推奨
巨大ファイルを開く処理で発見された問題に対処。[検証]コマンドが追加
2024年12月12日 17:12
米Emurasoftは12月12日(日本時間)、テキストエディター「EmEditor Professional」の最新版v24.5.0を正式公開した。
「EmEditor Professional」は、Windowsプラットフォームで定番のテキストエディター。プラグインで機能を拡張できるのが特徴で、CSVデータを扱うための機能も非常に充実している。64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降に対応するシェアウェアで、現在同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。
有償ソフトだが30日間の試用期間が設けられており、その後は個人利用に限り機能制限のある無償版「EmEditor Free」として使える。また、インストーラー版・ポータブル版のほかにも、「Microsoft Store」から入手できるストア版が用意されている。
v24.5では、巨大ファイルを開く処理で発見された問題が対処された。v22.4.0からv24.4.1までの「EmEditor」では、ディスクキャッシュが有効な遅いHDDで巨大ファイル(約300MB以上)を開こうとすると、行が重複して読み込まれる問題があったという。SSDなどの十分速いストレージでこのトラブルは発生しないが、同様の問題を避けるため、ファイルサイズに内部的不整合がある場合にメッセージを表示するなどの対策がv24.5.0では追加されているとのこと。同社はすべてのユーザーに対し、v24.5.0への更新を強く推奨している。
新機能としては、[検証]コマンドの追加が目玉。ファイルを開いた直後にこのコマンドを選択すると、現在の文書を一時ファイルとして保存し、そのサイズとSHA256ハッシュ値を元のファイルと比較できる。2個のファイルが一致しないケースとしては、元のファイルにNULL文字やUnicodeに変換できない不正な文字が含まれている場合、あるいはHDDまたはメモリにエラーが発生した場合などがある。重要なファイルを編集する際は、このコマンドを活用して問題がないことを確認するとよい。
また、この検証処理はファイルを読み込むたびに自動で行うことも可能。オプションは[カスタマイズ]ダイアログの[ファイル]ページに用意されている。
そのほかの変更点は以下の通り。
- 「巨大ファイル コントローラー」に[<<][>>]ボタンを追加。指定されたサイズを超えない範囲で、ファイルを開く位置を前後のセクションに移動できる
- AI支援編集機能のオプションが拡充。[Ctrl]+[Space]キーを押したときだけ提案を表示したり、AI提案の閾値を調整したりできる。出力テキストの長さを調整するオプションも追加
- [AIとチャット]ウィンドウで貼り付け時にすぐに送信しないように
- ライセンス検証で通信を行う際のプロキシ設定が可能に。デスクトップインストーラーのコマンドラインオプションも追加
- CSS/HTML/JSON/TypeScriptのLSPサーバーを更新
なお、ファイル サイズに内部的不整合がある場合にメッセージを表示する機能以外は、基本的に「Professional」版でのみ利用可能だ。
ソフトウェア情報
- 「EmEditor Professional」
- 【著作権者】
- Emurasoft, Inc.
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降
- 【ソフト種別】
- 年額7,920円(2年目以降は初年度の75%)など(試用期間後は、個人利用のみで一部機能の制限された「EmEditor Free」として使用可能)
- 【バージョン】
- 24.5.0(24/12/12)