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無償の高機能ドローソフト「Inkscape 1.4」が公開 ~カスタマイズ性を拡充
フィルターの選択を簡単にするフィルターギャラリーなどを追加して使いやすく
2024年10月17日 06:45
The Inkscape projectは10月13日、オープンソースのドローソフト「Inkscape 1.4」をリリースした。多くの機能追加を含んだメジャーアップデートとなっている。
フィルターギャラリー
[フィルター]メニュー直下からアクセスできる[フィルターギャラリー]ダイアログは、目的のフィルターをすばやくチョイスするために設計された新しいツールだ。カテゴライズされたサムネイルプレビューから好みのフィルターを選んだり、目的のフィルターをキーワード検索で探したりすることが可能で、サムネイルプレビューの大きさも自由に変更できる。個人で追加したカスタムフィルターも、専用のカテゴリーから簡単に探し出せる。
モジュラーグリッド
「モジュラーグリッド」はオブジェクトを等間隔に配置するのに便利なツールで、ドキュメントに格子状のガイドラインを設け、それに沿ったオブジェクトの配置(レイアウト)が行える。グリッドの単位、格子ブロックのサイズ、ブロック間の余白の大きさなども調整可能。
このオプションは[ファイル]-[ドキュメントのプロパティ]ダイアログで有効化できる。
統合フォントブラウザー(試験機能)
「Inkscape 1.4」には新しいフォントブラウザーが追加されており、好みのサンプルテキストでフォントをプレビューしながら、必要なフォントを探し出すことが可能。
ただし、まだ試験機能という扱いになっており、初期設定では無効になっている。利用の際は[編集]-[環境設定]ダイアログの[インターフェイス]-[ウィンドウ]ページでオプションを有効化し、「Inkscape」を再起動させる必要がある。
その他の機能
そのほかにも多くの機能が追加、改善されている。
- スウォッチダイアログにカラーパレットのプレビューを含むドロップダウンメニューを追加
- SVGフォントエディター
- カスタマイズ可能なハンドル。ハンドルを操作しながらキャンバス上でサイズ、色、ストローク幅、アウトライン、不透明度をカスタマイズできるように。CSSファイルが保存されたときも「Inkscape」でライブアップデートされる
- シェイプビルダーの改善。指定した複数のセクションをすばやくクリッピングできる
- 「Affinity Designer」ファイルの読み込み
- 書き出したPDFファイルの内部リンクをサポート
- 500以上の新しいアイコンを含む「Dash」テーマ
「Inkscape」は、オープンソースで開発されているベクターイメージのエディターツール。Windows/Mac/Linuxに対応するクロスプラットフォームアプリで、現在、公式サイト「inkscape.org」から無償でダウンロードできる。Windows 10/11であれば「Microsoft Store」から入手することも可能だ。
ソフトウェア情報
- 「Inkscape」
- 【著作権者】
- Bryce Harrington 氏、Bulia Byak 氏、Jon Cruz 氏、MenTaLguY 氏ほか
- 【対応OS】
- Windows/Mac/Linuxなど(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.4(24/10/13)