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本気のAIアーティストは最前線で何を感じたか?その作品と「語ったこと」【AIフェスティバル 2024】
「ぶっ飛んだ新しい世界が生まれてほしい」~第三回AIアートグランプリ最終審査会・授賞式
2024年11月25日 09:37
11月8~9日、ベルサール秋葉原にて「第2回 AIフェスティバル」が開催された。様々なトークセッションに加え、「24時間AIハッカソン」の優勝チームによる座談会などが行われ、大盛り上がり。今回はその中から、「第三回AIアートグランプリ」の最終審査会と授賞式の様子をレポートする。
AIを活用したアート作品を広く募集
- 「ぶっ飛んだ新しい世界が生まれてほしい」(河口審査委員長)
「異邦人」 (志村翔太氏)
「コンピューターによってのみ語ることができる新しい日本語の可能性」
「ゼロイチ、「ニ」」 (野火城氏)
「AIを使う人間には欲がある。己の欲と改めて向き合う」
「象牙のナイフ」 (elim氏)
「実写なのかAIなのかわからないところまで、画像と映像を追い込む」
「AIとkawaiiの融合」 (Starm.products)
「かわいい、を世界に届けるために」
「付喪神ジェネレータ」 (異業種データサイエンス研究会 (関東))
「無生物も生き物として活動するような世界へ」
「墨」 (Sam氏)
「一滴の墨を通して、様々な生命が同じ宇宙の中で共存する世界」
「MOMO TARO」 (北澤和巳氏)
「誰もが楽しめるようなアナログ感のあるものを」
「100 TIMES AI HEROES」 (Masa氏)
「人間にはフェスティバルを行うという役割が残る」
「Qveria - 空想世界事典」 (kogu氏)
「可能な限り分厚い世界を用意して、それを通して創作をする」
「Chronovital Resonance」 (米城陽氏)
「AIと共同で楽曲を制作」
グランプリはelim氏の「象牙のナイフ」が獲得
「AIと作業することで、実写の良さが分かってきた」(elim氏)
- 「AIは何でもできるようになると思うが、やりたいのは私たち」(Masa氏)
「AIと自分が高め合う、これに尽きる」(川口審査委員長)
絵画部門はowl氏の「不易流行」がグランプリを獲得
- 「AIで言葉の使い方が見直されるようになった」(owl氏)
- 「どんな時にも希望を」(はんなり女史氏)
AIを活用したアート作品を広く募集「AIアーティストが活躍する場やコミュニティを作りたい」
AIアートグランプリはAIを活用したアート作品を広く募集し、厳正な審査のうえ表彰するイベント。サードウェーブの主催で開催され、AIアーティストが活躍する場やコミュニティを作りたい、という想いから生まれた企画だ。
2024年8月1日~9月15日に募集され、総合部門43作品、絵画部門96作品が集まった。審査の上、10月初旬にウェブサイト上で一次選考審査者が発表され、この日、最終審査会が行われた。また、今回からAIを利用して作られた静止画を審査する「AIアートグランプリ絵画部門」を新たに追加した。
審査員はイラストレーター・漫画家の安倍吉俊氏とアニメ企画プロデューサー 諏訪道彦氏、審査委員長はメディアアーティスト・東京大学名誉教授 河口洋一郎氏が務めた。映画監督の樋口真嗣氏、弁護士 柿沼太一氏はこの日は欠席となった。
「ぶっ飛んだ新しい世界が生まれてほしい」(河口審査委員長)
まずは、川口審査委員長の挨拶から始まった。
「今回は、激動のAI時代に入ってきており、この変化の中で僕たちがAIでいいコンテンツを作れるか、というのは結構重要なことです。今は完璧なAIが複雑なことを理解して、それを出すのは難しいかもしれないけど、近い将来はひょっとしたら追いついてくると感じています。僕たちもAIを使って眠っている残りの才能を引き出し、自分を高めていかなければなりません。やっぱり、リアルワールドが面白くないと、デジタルでも面白くありません。ぶっ飛んだ新しい世界がAIから生まれてほしいと期待しています」(河口氏)
続いて、「第三回AIアートグランプリ」の最終審査に進んだ10作品のプレゼンが行われた。持ち時間は3分で、動画のみによるプレゼンも可能。プレゼン後、審査員との質疑応答が行われる。
これまでの「AIアートグランプリ」を見ていると、実は、このプレゼンがとても重要となる。審査員はすべての作品を事前に審査しているものの、実際にグランプリを取るのはその下馬評で一番人気の作品ではないという。作品に込められた想いを聞くことで、理解が深まり、新たな感動を得られるためだ。そういった面で、最終審査会のプレゼンは面白い。普通のビジネスコンテストではないので、突飛なプレゼンをする方も多く、そこも見どころだ。
「コンピューターによってのみ語ることができる新しい日本語の可能性」作品名:「異邦人」 アーティスト:志村翔太氏
作品タイトルは「異邦人」で、画像生成AIによって50音に存在しない音素を基に生成した新しい日本語の文字を、ミディウムとしての映像を用いて、不明瞭な音声と結びつけることで、新たに再計算された言語体験による日本語の世界の物語をシミュレーションした。
「従来の日本語の枠を超えた、コンピューターによってのみ語ることができる新しい日本語の可能性を探求する作品となっています。本作品では、AIによって生成された素材を、動画編集によって最終的な作品に仕上げています。この過程では、AIが生み出す無限のバリエーションの中から、人間が意図を持って特定の要素を選び取り、編集することで、人間の恣意性が込められています。この作品が暗示する未来は、AIによる知性の拡張と、人間とAIが共創する新たな制作活動の形です。しかし、完成した作品は人間には理解ができない。それが本作、異邦人のキーポイントです」(志村氏)
「AIを使う人間には欲がある。己の欲と改めて向き合う」作品名:「ゼロイチ、「ニ」」 アーティスト:野火城氏
画像生成AIを使った漫画を制作。野火城氏は二次創作から漫画を描き始め、その後プロの編集のもとで漫画を描く、つまり一次創作を行うことになった。そこで感じたのは現実がゼロ次創作だということだった。
「ゼロの物質に影響を受け、イチ、人間に感情が芽生える。ニ、自分の感情を表現したいという欲が発生。欲が溜まると創作をはじめる。そして2022年、画像AIが一般人にも使えるようになり、AIが生成する創作に欲は乗らないが、AIを使う人間には欲がある。これは己の欲と改めて向き合ういい機会だと思った。人間の欲から生まれた「ゼロイチ、「ニ」」 は現代の生成AI事情という原作を生かした二次創作漫画です。生成AIの健全な発展を願っています」(野火城氏)
AIで漫画を作ると、表情の抑揚の付け方や画面内の情報量の調整など、手描きとはコントロールの仕方が違ってくるという。画風に合わせて演出をしなければ絵が浮いてしまうのだ。しかし、だからこそ情報量の多い背景を使う演出にしているという。
画像はStable Diffusionで生成し、白黒の絵を生成しやすく調整した。また、漫画は自分の手で描き、AIに学習させ、その上で下書きをAIに清書させるという手法を取った。
「実写なのかAIなのかわからないところまで画像と映像を追い込む」作品名:「象牙のナイフ」 アーティスト:elim氏
「象牙のナイフ」はAIによる映像作品。動画生成AIが多数登場しているものの、AIが生成する動画には癖があり、似たような構図になりがちだ。もちろん、バグも発生する。しかし、本作品は実写のようなリアリティがあり、目を引かれる迫力があった。
「私はSNS上にある画像や動画などを見るときに、AIが作ったものだとわかるとなぜか冷めてしまう、萎えてしまうことに気づきました。海外のアーティストが作ったクオリティーの高い作品に見入っていても、AI特有の映像として面白みに欠けるバグが映り込むと、気持ちが冷めてしまうこともありました。そういったこともあり、自身がAIの作品を作るときは、実写なのかCGなのかAIなのかわからないところまで生成する画像と映像を追い込むことにこだわりました。採用したAIのバグに関しても、バグではなくAI特有のスキルだと思えるようなものを採用しました」(elim氏)
そして、elim氏はこの動画の歌詞をリアルでラップし、会場を大きく盛り上げた。
「かわいい、を世界に届けるために」作品名:「AIとkawaiiの融合」 アーティスト:Starm.products
AIと日本の「かわいい」文化を融合させ、新しい表現した作品。幸福感や美しさを象徴する「発光する」という意味のルミナスなイメージを動画内に盛り込んでいる。楽曲や映像の構成をはじめ、多くの要素をAIによって生成しているという。
アイデア出しやプロンプト・構成の作成にはChatGPTやGeminiを利用し、画像はMidjourney、動画はRunwayやDream Machine、楽曲はSuno AIで生成している。編集はCanvaで行った。
「この動画を制作した当時は、自身の持てるスキルを最大限に活かしました。しかし、約2カ月が経過した今見返すと、最新のAIツールを活用すればさらにクオリティを高められると感じます。AIは日々進化し、できなかったことが次々と可能になっていますが、ツールを使いこなすには使用者の経験や技術、そして生き方が重要だとも強く感じます。AIの無限の可能性を信じ、これからも「かわいい」を世界に届けるために、AIと共に未来を模索し続けたいです」(Starm.products)
「無生物も生き物として活動するような世界へ」作品名:「付喪神ジェネレータ」 アーティスト:異業種データサイエンス研究会 (関東)
異業種データサイエンス研究会 (関東) は缶コーヒーのようなものにAIが宿ったら、どうなるのかという未来を考え、AIoTとなる「付喪神ジェネレータ」を開発した。実は、「24時間AIハッカソン」で作成した作品で、東京大会で優勝している。
「AI技術はすごい速度で進化し、私たちが生きる世界を変えていっています。そんな世界の中で、生命が活動するという世界から、無生物や無機物も生き物として活動するような世界に変わっていくのではないだろうか、と考えました」(異業種データサイエンス研究会 (関東) )
実際にハードウェアも作成し、缶コーヒーと人間が話すデモが行われた。動画では、缶コーヒーとペットボトルの紅茶が、どちらがヘルシーなのか言い合っている様子も公開された。コーヒーと紅茶には異なるAIを利用し、異なる人格として会話させているのが驚きだった。
「一滴の墨を通して、様々な生命が同じ宇宙の中で共存する世界」作品名:「墨」 アーティスト:Sam氏
「墨」という作品は、一滴が猫や魚、木、そして人間などに流動的に変化する様を動画で表現している。墨のあでやかな黒と液体の質感が滑らかで、お経を読んでいるようなBGMも印象的だった。
Midjourneyで絵のイメージを作り、Dream Machineでアニメーション化し、繋げているという。音楽の作成にはSuno AIを利用した。
「私は書道が好きで、一筆一筆を感じるのが楽しいです。この作品では、一滴の墨を通して、様々な生命が同じ宇宙の中で共存し、つながっているという世界観を表現しています。この作品は宗教、哲学に根ざしたコンセプトを持っています。この作品を通して、人生や生きていることの意味について新たな視点を誘う、楽しく想像力豊かな旅を提供したいと思っています」(Sam氏)
「誰もが楽しめるようなアナログ感のあるものを」作品名:「MOMO TARO」 アーティスト:北澤和巳氏
日本の昔話「桃太郎」をモチーフにしたクレイアニメーション風の映像作品。動画生成にはRunwayを使用。普段はMidjourneyで画像を生成しているが、動画にするならRunwayで画像も作った方が相性がよいという。音楽生成はSuno AIを利用した。漫画的な表現をクレイアニメーションのように仕立てるため、かなり試行錯誤したという。
「僕は動画生成AI、画像生成AIを6月から触りました。今、動画生成AIは逆風も感じていて、そんな中で誰もが楽しめるようなアナログ感のあるもの、AIっぽくない作品を作ろうと思いました。そこで、桃太郎のストーリーを英語のラップにして面白おかしく楽しめる、親しみのある、温みのある、生き生きとした動画を目指して作りました」(北澤氏)
「人間にはフェスティバルを行うという役割が残る」作品名:「100 TIMES AI HEROES」 アーティスト:Masa氏
「100 TIMES AI HEROES」はAIによって、大量のキャラクターを生成するシステムとなっている。キャラクターのアイデアを100倍に拡張し、スプレッドシートに格納。プログラムがスプレッドシートから願望や能力、役割、年齢、性別、種属をランダムに取り出し、組み合わせる。そして、ポーズやカメラアングル、アートスタイルを加えて、画像生成用のビジュアルプロンプトを生成する。このシステムにより、15分で100通りのキャラクターコンセプトとビジュアルプロンプトを生成することができきる。
「無尽蔵に独自のナラティブとビジュアルを持ったキャラクターを作り出し続けることができます。AIが無尽蔵にキャラクターと物語を生成し続けるようになったら、人間はそれらを読み続けることができるのでしょうか。人間には何の役割が残るのでしょうか。私は、人間には社を作り、つまりフェスティバルを行うという役割が残ると考えています。社は何千年も前から人々が集って心地よさを感じてきました。そういう個人の生命の時間軸を超えた長い人の営みに接続するために、人間は社を作り続けてきたんだと思います。私は、私の営みとして、そして社として作品を作り続けたいと思います」(Masa氏)
「可能な限り分厚い世界を用意して、それを通して創作をする」作品名:「Qveria - 空想世界事典」 アーティスト:kogu氏
「Qveria - 空想世界事典」は空想世界の事典で、本文と画像を生成AIで作った作品。まず、60万文字のテキストを用意し、それを削って20万文字にしたものをRAGとしてLLM(大規模言語モデル)に渡して、そこから事典の本文や画像を生成するためのプロンプトも作成した。
「AIで表現する時に、プロンプトというか細い方法で、これからやっていけるのか、と考えたときに、可能な限り分厚い世界を用意して、それを通して創作をすることが必要ではないかということで、こういう実験をしています。いずれは、この厚い世界の部分自体が創作として流通をしたり、例えば誰かの世界を借りて自分だけの物語を作ったりすることが可能になるのではないかと考えてます」(kogu氏)
「AIと共同で楽曲を制作」作品名:「Chronovital Resonance」 アーティスト:米城陽氏
「Chronovital Resonance」はAppleWatchで取得した人間のバイタルデータ(活きた状態)をAIに渡し、そのデータを元に音楽を生成するという作品。プレゼンでは音楽を再生しているので、ゲームのような画面で解説が表示された。作品名は、「Chrono 時とともに変換する」「vitalバイタルデータ」「Resonance 音楽と共鳴させる」から付けたという。
「テンポ(BGM)」は歩数を線形補完してマッピング、「ベロシティ(音の強さ)」は心拍数を線形補完してマッピング、音の持続時間はストレス変動制でマッピング、リズムパターンはストレス指数に応じて変更、メロディはストレス指数を元に十二音技法を活用した。
「私は音楽のポテンシャルを最大化したい、という目標を持っており、AIグランプリのことを知った時に、その目標達成の一環として、創作を通し、AIと共同で楽曲を制作してみたいと思いました」(米城陽氏)
グランプリはelim氏の「象牙のナイフ」が獲得「AIと作業することで、実写の良さが分かってきた」(elim氏)
全員のプレゼン終了後、最終審査の末、結果が発表された。グランプリはelim氏の「象牙のナイフ」だった。賞金15万円と副賞のGALLERIA U-Series デスクトップモデルが贈られる。
「AIと作業してると実写の良さが分かってきました。実写を撮りに行くと、お金と時間はかかりますが、風の匂いだったり、空気だったり、そういう良さがわかるという体験をしました。なので、これからは実写のいいところ、CGのいいところ、そしてAIのいいところを全部取って作品を作っていこうと思ってます」(elim氏)
講評「AIと自分が高め合う、これに尽きる」(川口審査委員長)
最後に、審査員それぞれから「第三回AIアートグランプリ」の講評が行われた。
「1回目から審査してきて、今年はAI固有の違和感みたいなものが感じられなくなりました。優勝された作品もそうだと思います。今まで、こういう表現がしたいとプロンプトを打っても、思い通りにならないので、人間が妥協してすり寄っていました。今年は、人間が作ったように見える作品が印象に残りました。僕みたいに手を使って描いている人間にとっては恐ろしいですが、同時に未来を感じるし、自分もそういうものをうまく取り入れられたらいいなと思いました」(阿部氏)
「世の中ではAIという言葉が一人走りしてるようなムードがあります。今回の作品を見て、AIは過渡期にあると違いないと確信しました。それは、AIの中にもジャンルがあるということです。それぞれのジャンルの中でどういう風に表現していくか、その表現されたものを我々見る人間はどう楽しめるのか、その辺のを問われた選択でした。感動はもちろんですけども、驚くことともありました。こういう風に映像が持つ力をAIで表現できるようになったというのは明らかな進歩だと思います、これからも期待したいなと思います」(諏訪氏)
「やっぱり、AIと自分が高め合う、これに尽きます。デジタルスペースを面白くするには、やっぱりリアルスペースも重要なんです。リアルというのは個人の世界なので、 個人の世界が面白いとデジタルスペース面白くなります。デジタルスペースとリアルスペースは混在し、循環してるんですね。来年からはさらにAIの可能性が広がるので、またどんどん進化していってほしいです」(川口氏)
絵画部門はowl氏の「不易流行」がグランプリを獲得
第三回AIアートグランプリ絵画部門は10月中旬に審査が終了しており、表彰式が行われた。絵画部門のグランプリを獲得したのは、owl氏の「不易流行」で、賞金5万円と副賞のGALLERIA R-Series ノートブックモデルが贈られた。
「この作品は油絵かと思うような迫力があって、赤色の発色の仕方とか、その赤が波として弾けたところから鳥になったり、蝶になったりするところがすごく印象的ですね。やはりAIも熱いなにかがふつふつと出てるっていう情熱をすごく印象に残る作品でした」(井田氏)
「絵画部門は今年から始まりましたが、AIという技術を乗り越えて、その先に行きたいというのが最初からの願いです。(本作品も)なにか未来の希望がいっぱい見えてくる、そういう前向きなところは非常にポジティブでいいと思います。今後、この作品がAIグランプリのシンボリック的な役割をするということで、審査員の好評を得ました」(河口氏)
「AIで言葉の使い方が見直されるようになった」(owl氏)
「今回のイラストを作るにあたり考えたことは、海外のサービスを使いながら日本らしさをいかに表現するかです。そして、過去、現在、未来をレイヤーとすることで、いろんな思いを込めました。人間は水と共に生きてきました。水がないと人間は生きてはいけません。その水とどう向き合っていくか、AIとどう向き合っていくか、そういった1枚です。そして、我々はAIを使うときに言葉を用いています。こんなに言葉の意味合い、使い方が見直されるようになったということは、ある意味で原点回帰のようで、非常に面白い時代になったと思います」(owl氏)
「どんな時にも希望を」(はんなり女史氏)
絵画部門GALLERIA賞ははんなり女史氏が獲得した。はんなり女史氏には、賞金2万円が贈られた。
「今回の色々、作品見させていただき、今回のはんなり女史さんの作品が非常に、生きるというテーマの中で、デジタルワールドとリアリルワールドが融合していました。子供が光に向かって手を広げて、そこに植物や動物や昆虫がいるという姿が、今回の活きるというテーマと、生命力が生きるっていうライブの方の両方の意味合いで深く刺さりました」(井田氏)
「本日はガレリア賞をいただき、喜びで胸がいっぱいです。「希望の夜明け」は、どんな時も皆様が希望を持ち続けられますように願いを込めて生成しました。今回受賞したガレリア賞を糧に、私はこれからも皆様の心に響くAI画像生成に励んでまいります」(はんなり女子氏)
グランプリ 「不易流行」 owl_digitalart
GALLERIA賞 「希望の夜明け」 はんなり女史
優秀賞
「脳内アトリエ」木全菜緒
「あり得たかもしれない世界、タロットの世界」影やま まさひろ
「テーセウスの船としてのモナリザ firefly3 198」中田由己
佳作
「生命の木」天汐香弓
「橋の上の恋人たち」IT navi
「文章の色」Yu
「αGEN 24cells AIGPX」Nyandy War
「クラゲの未知なる可能性」ユリマ
「釣る」岡澤
以上が「第三回AIアートグランプリ最終審査会・授賞式」のレポートとなる。ビジネスのピッチイベントとは大きく異なる熱量のプレゼンは圧巻だった。想像を超える作品ばかりで、AIアートの力と可能性を強く感じるフェスティバルとなった。参加者からも審査員からも来年の話も出ており、すでに皆の視線は「AIフェスティバル 2025 Powered by GALLERIA」に向けられていた。「AIフェスティバル」が面白そうだな、と感じたなら、ぜひ来年はAIアーティストとして参加してみてはいかがだろうか。