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「.NET」の配信サイトに予期せぬ変更 ~一部のCI環境やインストーラーに影響が出る恐れ
CDN「edg.io」倒産の余波
2025年1月6日 13:14
米Microsoftは12月26日(現地時間)、「.NET」の配信サイトに予期せぬ変更が加わることを明らかにした。影響を受けるユーザーは多くないと見込まれているが、ダウンロードできなくなるなどの問題が発生する可能性がある。
この変更は、「.NET」ビルドの配信に利用しているCDN(コンテンツ配信ネットワーク)の1つ、「edg.io」が倒産により近々運営を停止するのが原因。以下のドメインが影響を受ける。
- dotnetcli.azureedge.net
- dotnetbuilds.azureedge.net
同社は影響を最小限にとどめる策を講じているが、新しいCDNに移行する必要があるため、これらのドメインで近い将来にダウンタイムが発生する可能性がある。また、2025年に入って数カ月維持されたのち、これらのドメインは永久に廃止されるとのこと。
もし開発者がCI(継続的インテグレーション)プロセスや「Docker」のスクリプトなどで「azureedge.net」を参照しているならば、新しいCDNへの参照へ書き換える必要がある。あまりなさそうだが、アプリのセットアップ時に「.NET」ランタイムをインストールする処理で「azureedge.net」を参照している場合も、インストーラーの手直しが必要だ。場合によっては、ファイヤーウォールのルールも書き換えも必要だろう。
- 公式ビルド:bills.dotnet.microsoft.com
- CIビルド:ci.dot.net
なお、「azureedge.net」が第三者の手に渡ることはないとのことなので安心してほしい。
また、「dotnet.microsoft.com」や「download.visualstudio.microsoft.com」はこの問題の影響を受けない。ただし「dotnetcli.blob.core.windows.net」を直接参照している場合は、新しいCDNを参照したほうがパフォーマンスがよくなるとのことなので、これを機に修正しておいたほうがよいだろう。