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限定的な標的型攻撃への悪用も ~2025年5月のAndroidセキュリティアップデート情報

メーカーからセキュリティパッチが提供され次第適用を

2025年5月のAndroidセキュリティ情報が公開

 米Googleは5月5日(現地時間)、Android OSの月例セキュリティ情報を発表した。今回公表された脆弱性の内容は、少なくとも1カ月前にパートナーへ通知済み。デバイスメーカーからアップデートが提供されたら、できるだけ早めに適用しておきたい。

 Android OSのセキュリティ更新プログラムは毎月「2025-xx-01」と「2025-xx-05」という2つのセキュリティレベルに分けられている。

 「01」は対応に時間のかかるカーネルコンポーネントや特定ベンダー向けの一部修正を省いたサブセット。修正範囲に制限を設け、迅速にユーザーへアップデートを提供できるように配慮されている。「05」はそれ以外の問題にも対処した、いわば完全版だ。

セキュリティ更新プログラムレベル「2025-05-01」

 「2025-05-01」は以前に修正された問題に加え、新たにFrameworkで15件、Systemで9件の脆弱性が修正された。「Google Play」システムのアップデート(Project Mainline)経由でも、4件の修正が配信されている。

 なかでもシステムにおけるリモートコード実行の脆弱性「CVE-2025-27363」は、限定的な標的型エクスプロイトで悪用されている可能性が高いとのことで注意が必要だ。深刻度の評価は「High」。

セキュリティ更新プログラムレベル「2025-05-05」

 「2025-05-05」はすべての問題に対処した完全版で、「2025-05-01」での修正に加えKernel LTSで1件、Imagination Technologiesのコンポーネントで1件、Arm componentsで2件、Imagination Technologiesのコンポーネントで7件、MediaTek componentsで1件、Qualcomm componentsで5件の脆弱性が解決された。

 そのほかにも、Qualcommのクローズドソースコンポーネントで6件の脆弱性が修正されている。