NEWS(12/02/27 14:41)
「Adobe Flash Player 11.2」「Adobe AIR 3.2」がリリース候補版に
“CVE-2012-0767”をはじめとする7件の脆弱性が修正
米Adobe Systems Incorporatedは27日(現地時間)、「Adobe Flash Player」「Adobe AIR」の次期バージョン「Adobe Flash Player 11.2」「Adobe AIR 3.2」のリリース候補(RC)版を公開した。
「Adobe Flash Player 11.2」「Adobe AIR 3.2」では、ビデオのデコードにおけるパイプライン処理がすべてマルチスレッド化された。今後の改善を視野に入れ、アーキテクチャーにも大きな変更が加えられている。
また、システムの安定性を優先するため、2009年1月1日以前に作成された古いグラフィックドライバーではハードウェアアクセラレーションが一律無効とされていたが、この制限が2008年1月1日以前にまで緩和される。同社のテストに合格しなかった一部GPUを除けば、2008年当時のGPUでもハードウェアアクセラレーションの恩恵を受けられるようになる。
さらにWindows版の「Adobe Flash Player 11.2」では、バックグラウンドアップデート機能が追加され、定期的に提供されるセキュリティ更新を自動的にダウンロード・インストール可能になった。従来のように更新の通知のみを受け取るようにすることもできる。
そのほか、マウス関連のAPIの強化、“スロットルイベント(ThrottleEvent)”の追加などが施された。また、モバイル版(iOS/Android)でも3DグラフィックスAPI“Stage 3D”が搭載。GPUアクセラレーションをフル活用した本格的な3Dグラフィックスが利用できる。
「Adobe Flash Player 11.2」「Adobe AIR 3.2」は、Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7などに対応するフリーソフトで、現在同社のラボサイト“Adobe Labs”からダウンロードできる。
なお、本リリース候補版ではユニバーサルクロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性“CVE-2012-0767”をはじめとする7件の脆弱性が修正されている。すでに本脆弱性を悪用した標的型攻撃が確認されているので、ベータ版を利用中のユーザーは必ず更新しておきたい。なお、正式版「Adobe Flash Player」に関しては、15日(現地時間)に公開されたv11.1.102.62/v11.1.115.6/v11.1.111.6で修正済み。
「Adobe Flash Player」
- 【著作権者】
- Adobe Systems Incorporated
- 【対応OS】
- Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7/7 x64
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- RC 1 11.2.202.221(12/02/27)
「Adobe AIR」
- 【著作権者】
- Adobe Systems Incorporated
- 【対応OS】
- Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7など
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- RC 1 3.2.0.2060(12/02/27)