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新「Opera」の安定版は隔週リリース、“Presto”搭載の「Opera」はv12.16が最後か
新版ではプロセス単位のサンドボックスといったセキュリティ機能の恩恵が受けられる
(2013/7/3 16:52)
ノルウェーのOpera Software ASAは2日(現地時間)、Webブラウザー「Opera 15」をデスクトップ向けに公開した。このバージョンは「Google Chrome」と同じく「Chromium」をベースとしており、レンダリングエンジンに“WebKit”から派生した“Blink”を搭載する。これにより、プロセス単位のサンドボックスをはじめとする「Chromium」由来のセキュリティ機能の恩恵を受けることができるほか、リリースサイクルもこれまでより短縮される。
既報の通り、デスクトップ向け「Opera」には以下の3つの“アップデートストリーム(Update stream)”が設けられる。
- 「Opera」(Stable):日常利用が可能な安定版。隔週でリリースされる
- 「Opera Next」:機能の凍結と安定化を図ったバージョン。安定版よりも更新頻度は高い
- 「Opera Developer」:新機能が投入されるバージョン。動作は不安定
今後は、“Presto”エンジンを搭載した旧バージョン「Opera 12」に搭載されているにもかかわらず、「Opera 15」には欠けている機能の実装に焦点を当てた開発が行われるようだ。“Opera Link”と呼ばれる同期機能、タブ機能の強化、テーマのサポートなどがこれに当たる。
それまでは「Opera 12」の提供が継続される見込みで、「Opera 15」への移行が強制されることは当面なさそうだ。また、「Opera 15」の初期リリースにLinux版が含まれておらず、Linuxユーザーは「Opera 12」を利用し続けなければならないことも、「Opera 12」が存続するであろう理由の一つとして挙げられる。
ただし、同社セキュリティグループのブログによると、次のバージョンv12.16を最後に「Opera 12」のセキュリティアップデートは計画されていないという。「Opera 12」に固執する理由がないのならば、なるべく早い段階での「Opera 15」への移行をお勧めしたい。