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「EmEditor」v25.1が正式版に ~AIチャットUIを追加、ブックマーク機能も拡充

各所の高速化も実施

「EmEditor」v25.1.0

 米Emurasoftは5月22日(日本時間)、テキストエディター「EmEditor Professional」の最新版v25.1.0を正式公開した。v25.1.0では、AIチャットが改善。「ChatAI」プラグインを導入してAI機能を有効化すると、[AIとチャット]というパネルを利用できるようになった。「ChatGPT」などのAIモデルと対話して、その結果をエディターやクリップボードへコピーできる。

[AIとチャット]パネル

 この[AIとチャット]パネル(本アプリでは「カスタムバー」と呼称。右上の[▼]メニューで他のバーへ切り替えられる)は「emeditor.com」でホストされているWebアプリだが、AIリクエストは「emeditor.com」を経由せず、直接OpenAIに送られる。あくまでも「EmEditor」との連携を支援するためのもので、Emurasoftのサーバーにデータが保管されることはない。このような設計にしたのは、「EmEditor」本体と独立して[AIとチャット]パネルを改善できるようにするためだという。

 さらに、本バージョンではブックマーク機能を強化。[ブックマーク一覧]コマンドが追加され、[ブックマーク]パネルにアクセスできるようになった。このパネルでは、「EmEditor」で設定されているブックマークを一覧し、当該部分へジャンプルすることが可能。右クリックメニューからクリアも行える。ブックマーク履歴の保持期間を[無制限]に設定する機能を復活させるなどの改善も施されている。履歴データが大きくなりすぎてパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性がある場合は、クリアを促す通知が表示される。

[ブックマーク]パネル

 そのほかの新機能と改善は、以下の通り。

  • 初回起動時に「EmEditor Professional」と「EmEditor Free」の選択を促すプロンプトが表示されないように。「EmEditor Free」への切り替えは[ヘルプ]-[ダウングレード]コマンドを利用
  • [非常に暗い]オプションを既定でオフに戻した
  • 3年以上前にリリースされた「EmEditor」v22.3より古いバージョンからの互換性のために残っていたコードを削除
  • 起動時や、改行を含む特定のすべて置換、すべて選択、垂直選択、ブックマーク関連コマンド、インクリメンタル サーチを使ったフィルタ設定など、さまざまな操作の速度が向上。処理によって1.5倍から20倍へ高速化

 「EmEditor Professional」は、Windowsプラットフォームで定番のテキストエディター。プラグインで機能を拡張できるのが特徴で、CSVデータを扱うための機能も非常に充実している。64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降に対応するシェアウェアで、現在同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。

 有償ソフトだが30日間の試用期間が設けられており、その後は個人利用に限り機能制限のある無償版「EmEditor Free」として使える。また、インストーラー版・ポータブル版のほかにも、「Microsoft Store」から入手できるストア版が用意されている。

ソフトウェア情報

「EmEditor Professional」
【著作権者】
Emurasoft, Inc.
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降
【ソフト種別】
年額7,920円(2年目以降は初年度の75%)など(試用期間後は、個人利用のみで一部機能の制限された「EmEditor Free」として使用可能)
【バージョン】
25.1.0(25/05/22)