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「Microsoft Edge 137」が正式リリース ~YouTubeなどで使えるピクチャーインピクチャーが強化

脆弱性の修正も。一部機能の削除に注意

「Microsoft Edge」v137.0.3296.52

 米Microsoftは5月29日(現地時間)、デスクトップ向け「Microsoft Edge」v137.0.3296.52を安定(Stable)チャネルでリリースした。「Edge 137」では、ピクチャーインピクチャー(PinP)が強化。再生位置を変更できるシークバーなどが新たに利用できるようになった。

ピクチャーインピクチャー(PinP)が強化

 ピクチャーインピクチャーは、ビデオなどのコンテンツをWebブラウザーとは独立したミニウィンドウで再生できるようにした機能。たとえば「YouTube」のビデオを画面隅で楽しみながら、他のWebサイトを閲覧できる。「Edge」の場合、ビデオコンテンツへマウスオーバーさせると、ピクチャーインピクチャーを有効にするボタンがポップアップする。

ピクチャーインピクチャーを有効にするボタンがポップアップする

 また、本バージョンより[ウォレット]の削除が開始される。保存されたパスワード、支払い、および個人情報といったデータは引き続き[パスワードとオートフィル]設定ページからアクセスできるが、メンバーシップ(一般的に航空会社の会員番号の保存に用いられる)に情報を保存している場合は2025年6月28日に完全削除されるとのこと。

[ウォレット]の削除が開始

 そのほかにも、「Edge」ではいくつかの機能が削除される計画となっているので注意したい。

 また、執筆時現在、セキュリティ情報は更新されていないが、「Chromium」がv137.0.7151.56へと更新されている。このバージョンでは以下の8件の脆弱性が修正されており、できるだけ早いアップデートを心掛けたい。

  • CVE-2025-5063:Use after free in Compositing(High)
  • CVE-2025-5280:Out of bounds write in V8(High)
  • CVE-2025-5064:Inappropriate implementation in Background Fetch API(Medium)
  • CVE-2025-5065:Inappropriate implementation in FileSystemAccess API(Medium)
  • CVE-2025-5066:Inappropriate implementation in Messages(Medium)
  • CVE-2025-5281:Inappropriate implementation in BFCache(Medium)
  • CVE-2025-5283:Use after free in libvpx(Medium)
  • CVE-2025-5067:Inappropriate implementation in Tab Strip(Low)

 深刻度は最大で「High」と評価されている。

 デスクトップ版「Microsoft Edge」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。すでに「Microsoft Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上のメニュー([…]アイコン)から[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。