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「Gemini CLI」がサブエージェントに対応 ~雑務の並列実行や専門家への委託が可能

カスタマイズも簡単、「@」で明示的に呼ぶことも

同社のアナウンス

 米Googleは4月15日(現地時間)、AIコーディングエージェント「Gemini CLI」がサブエージェント(Subagents)に対応したと発表した。OpenAIの「Codex」でも採用されている機能で、巨大なコードベースでも高速かつ効率的に処理できるようになる。

 サブエージェントは、「Gemini」のメインエージェントが特定の目的で雇う「専門家」だ。それぞれのサブエージェントは独立したコンテキストウィンドウ、独自のカスタム指示、専用のツールセットをもち、メインエージェントとは異なるタスクに特化させることができる。複数のサブエージェントを走らせ、メインエージェントを全体の方針に集中させれば、以下のメリットが得られる。

  • メインエージェントのコンテキスト汚染を防止:AIモデルは、無関係な情報を参照したり、有用な情報を見逃してしまうことがある(コンテキスト汚染)。これは、AIモデルに一度に扱える(参照できる)情報量の上限「コンテキストウィンドウ」があり、その限界に近づき、情報量が増えるほど発生しやすくなる。枝葉のタスクをサブエージェントに委任できれば、この問題を軽減できる
  • 並列実行による高速化:メインタスクの完了を待たずに、並行して実行してよいタスクをサブエージェントに任せることができれば、全体の所要時間を短縮できる
  • コスト効率の改善:比較的簡単な作業は軽くて安いエージェントに任せてしまえば、全体の質を落とすことなくコスト効率を高められる

 カスタムサブエージェントの作成は簡単で、以下のようなヘッダー(YAMLフロントマター)付きのMarkdown形式で定義できる。

---
name: security-auditor
description: Specialized in finding security vulnerabilities in code.
kind: local
tools:
  - read_file
  - grep_search
model: gemini-3-flash-preview
temperature: 0.2
max_turns: 10
---

You are a ruthless Security Auditor. Your job is to analyze code for potential
vulnerabilities.

Focus on:

1.  SQL Injection
2.  XSS (Cross-Site Scripting)
3.  Hardcoded credentials
4.  Unsafe file operations

When you find a vulnerability, explain it clearly and suggest a fix. Do not fix
it yourself; just report it.

 「Gemini CLI」にはいくつかのサブエージェントが標準搭載されており、タスクの必要に応じて自動で呼び出される。

  • generalist:汎用エージェント(通常の「Gemini CLI」のコピー、試験版)
  • cli_help:「Gemini CLI」のドキュメントに直接アクセス
  • codebase_investigator:コードベース調査・依存関係解析・バグ原因分析など

 また、チャットのような「@agent」構文でサブエージェントを明示的に呼び出すことが可能。たとえば「@generalist プロジェクト全体のライセンスヘッダーをアップデートして」というプロンプトを送れば、汎用エージェントがライセンスファイルを書き換えてくれる。

 なお、前述の通り、複数のサブエージェントを同時に走らせることも可能だが、コード編集系のタスクには競合の危険がある点には注意したい。