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企業向け「Firefox」がアップデート、分割ビューや垂直タブ、ローカルAI、ポリシーによる生成AIの一元管理機能などの新要素

企業・組織向け延長サポート版「ESR 153」、セキュリティ機能も強化

「Firefox ESR」v153.0esr

 Mozillaは7月21日(米国時間)、「Firefox ESR 153」をリリースした。今後数バージョンをかけて、「Firefox ESR 140」からの移行が進められる見込み。

 「Firefox ESR」(Extended Support Release:延長サポートリリース)は、企業や大学、政府機関、地方自治体など、新機能よりも安定性を重視する組織へ提供されているバージョン。一般の「Firefox」よりもメジャーバージョンアップデートの頻度が低く抑えられており、枯れたバージョンを長期運用できる。

 「Firefox ESR 153」では、通常版の「Firefox 140」から「Firefox 153」までに追加された新機能が導入される。

  • 新しいプロファイル管理システム:タブやブックマーク、パスワード、閲覧履歴を用途別に分離。名前やアバター、カラーテーマなどを設定できる。バックアップ・復元にも対応
  • 分割ビュー(Split View)2つのタブを左右に並べて表示。ページの見比べやマルチタスクに
  • クイックアクションの拡充:アドレスバーから単位やタイムゾーンの変換、音声ミュートなどを実行
  • テキスト フラグメントへの対応:選択テキストの右クリックメニューから、当該部分をハイライトしてジャンプするリンクをクリップボードへコピーできる
  • 刷新された設定画面「Firefox 152」で導入。ユーザー設定は引き継がれる
  • オンデバイスAI:タブの整理やリンクプレビューなどの処理にローカル・オフライン動作するAIを活用。データの外部送出もないため、プライバシーが保たれる
  • サイドバーとタブ新しくなったサイドバーと垂直タブレイアウト。タブグループやタブの共有なども強化
  • セキュリティとプライバシー
    ・フィンガープリンティング対策を大幅に強化
    ・バウンストラッキング対策や、Webサイトによるローカルネットワークへの無断アクセスを制限する機能を追加
    ・フィッシング・マルウェア対策を「Safe Browsing V5」に更新
    ・パスワードマネージャーの保存データを「AES-256」による強力な暗号化に変更
    ・プライベートブラウジングにセッションの即時終了機能などを追加
  • 翻訳:オンデバイス翻訳の対応言語を拡充し、翻訳専用ページも新設
  • プラットフォーム固有の改善
    ・Windows版では「プログレッシブ Web アプリ」(PWA)が、「Microsoft Store」経由でインストールされた「Firefox」でも利用可能になるなどの改善。支援技術のサポートも強化

 そのほかにも、企業向けの機能として生成AI機能の一元管理などが追加。開発者向けには「View Transitions API」や「Navigation API」、「URL Pattern」など、Web標準APIのサポート拡充が図られている。「Firefox 153」で実施された、CVE番号ベースで63件のセキュリティ修正も含まれている点にも注意したい。

分割ビュー(Split View)
刷新された設定画面
垂直タブレイアウト
ローカルAIを活用した翻訳機能

 なお、「ESR 140」は9月29日にリリース予定のv140.17が最終バージョンとなる予定。10月13日にサポートが打ち切られる。Windows 7などをサポートする古いバージョン「ESR 115」は、今のところ2027年3月まで維持されることになっている。