レビュー

接続中のWi-Fiに応じてPCの省電力機能を制御できる賢いフリーソフト

OS標準では行えない、きめ細かい運用が可能な「Interlocking BatterySaver by Wi-Fi」

「Interlocking BatterySaver by Wi-Fi」

 「Interlocking BatterySaver by Wi-Fi」は、接続しているWi-Fiアクセスポイントに応じてPCの「バッテリー節約機能」をON/OFFできるツール。Windows 10/11に対応するフリーソフトで、「Microsoft Store」から無償でダウンロードできる。

 Windows 10/11には「バッテリー節約機能」が搭載されており、バッテリー残量が20%を下回ると、自動で以下の省電力措置が実施される。タスクバーの「クイック設定」で切り替えることも可能。

  • 「Microsoft Store」の「メール」、「カレンダー」アプリが同期されなくなる
  • バックグラウンドで実行されているアプリが一部を除きブロックされる(ユーザー側で除外アプリを指定することも可能)
  • 緊急ではないWindows更新プログラムのダウンロードがブロックされる
  • ディスプレイの明るさが30%低下(無効にすることも可能。デバイスによって異なることも)
  • 利用統計情報の大部分がブロックされる。重要な利用統計情報のみがアップロードされる
  • 「Windows タスク スケジューラ」で実行されるタスクが制限される

 このように「バッテリー節約機能」はモバイルデバイスの稼働時間を延ばしたいときに役立つが、場合によってはバッテリー残量がギリギリになるまでパフォーマンスを優先したいこともあるだろう。たとえば、通勤中はバッテリー持続時間を延ばすため早々に「バッテリー節約機能」を有効化したいが、リビングでコンテンツを楽しんだり、ゲームで遊ぶときは「バッテリー節約機能」を使いたくないといったケースだ。

 そのような場合に役立つのが、今回紹介する「Interlocking BatterySaver by Wi-Fi」だ。本ソフトを利用すると、接続するアクセスポイントに応じて「バッテリー節約機能」が有効になるバッテリー残量を変更可能。常時「バッテリー節約機能」をONにしたり、全く利用しないようにすることもできる。OS標準では行えない、きめ細かい運用が可能だ。

 本ソフトはタスクトレイ常駐型になっており、初回起動時にスタートアップへ自動で登録される。常駐型であると聞くと電力消費が心配になるが、本ソフトではアクセスポイントの切り替えがOSから通知されない限りほぼなにも処理しない。また、負荷の高いGUIをスタートアップ時に読み込まないようにするなどの工夫で、バッテリー消費を抑えているとのこと。

 設定ダイアログへアクセスするには、タスクトレイのアイコンを右クリックし、[設定]メニューをクリックする。ここでは「バッテリー節約機能」が有効になるバッテリー残量を、Wi-Fiに接続されているときとそうでないとき、それぞれに指定できる。

「バッテリー節約機能」が有効になるバッテリー残量を指定。OS標準では行えない、きめ細かい運用が可能

 さらにアクセスポイントごとに設定を行いたい場合は、右下の[APを追加]ボタンをクリックする。[現在のAP]ボタンをクリックすれば、自動でアクセスポイントのSSIDを取得することも可能だ(ただし、環境によってはアプリがフリーズすることもあるようだ。その場合は手動でアクセスポイントを指定すればよい)。

アクセスポイントの追加

ソフトウェア情報

「Interlocking BatterySaver by Wi-Fi」
【著作権者】
taksas 氏
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.1.0.0