Blender ウォッチング

無料の「Blender」でVTuberモデルにアクセサリーを追加!

アクセサリの質感を設定しよう!

 本連載では、無料の高機能3Dモデリングツール「Blender」の使い方や関連情報を幅広くお伝えします。

今回の目標

 前回は「Blender」で既存のモデルからブレスレットをモデリングする方法を解説しました。

 今回は前回作成したブレスレットの質感を付けます。そして先週同様に前回解説した作業がすべて終わった状態の「.blendファイル」を用意してありますので、前回のファイルがない方はこれを使用して作業を行ってください。

サンプルBLENDファイルのダウンロード

質感を付けるにはまずマテリアルの追加と割り当てが必要

 それではいよいよ質感付けです。

 形状の面にそれぞれ「マテリアル」(質感を設定するデータ)を設定することで、その面の質感を決めます。一番上の[Shading]タブをクリックし、おなじみの[Shading]ワークスペースに変更します。

[Shading]ワークスペース。実家のような安心感

 すでにこのモデルには複数のマテリアルが設定されてあり、「マテリアルスロット」と呼ばれるリストで管理されています。これからそのスロットを1つ増やし、「マテリアル」を新しく追加します。

  1. [シェーダーエディター]のヘッダーのマテリアルスロット(「Slot 5」と表示されている部分)のボタン(下図の①)をクリックし、右側の[+]ボタン(②)をクリックします
  2. ヘッダーの[新規]ボタン(③)をクリックすれば、新規マテリアルが追加されます。
数字の順にクリックすることで、マテリアルスロットが1つ増え、「マテリアル」が新しく追加されます(「Slot 5」の数字部分が画像と違っても気にしなくてかまいません)

 無事成功すれば、下図のようになります。

このようになればOK

マテリアルの割り当て

 次に新規追加したこのマテリアルをこのブレスレットの部分にのみ割り当てます。

 ただ、今の視点では作業がしづらいので、少し前に[Modeling]ワークスペースでやったように「ナビゲートギズモ」を使い、下図のようにブレスレットが手前にくるよう、ビューを操作しておきます。

「ナビゲートギズモ」を使ってブレスレットを手前に表示。大体でかまいません

 [3Dビューポート]左上のモードをクリック、または[Tab]キーを押し、「編集モード」に変更します。

編集モードに変更

 現在[3Dビューポート]では、前の工程で押し出された面が選択中ですが、これをブレスレット全体の選択にします。前回やったように、ブレスレットの上にマウスカーソルを置き、[L]キーを押します。ブレスレットの頂点がすべて選択されていれば成功です。

ブレスレットの頂点を[L]キーですべて選択。間違って腕を選択しないように注意

 [シェーダー]エディターに移り、ヘッダーのマテリアルスロット(「Slot 5」と表示されている部分)をクリック(①)し、追加した「マテリアル」のスロットが選択されていることを確認(②)、下の[割り当て]ボタンをクリック(③)します。

[シェーダー]エディターで「マテリアル」のスロットを選択して[割り当て]ボタンをクリック。これも番号順にクリックしてください

 割り当てされたのか、少しわかりづらいので、再び3Dビューポート左上のモードをクリック、または[Tab]キーを押して「オブジェクトモード」に変更します。下図のように、ブレスレットが白くなれば成功です。

「オブジェクトモード」に切り替え、このように白くなっていればOK

マテリアルの編集

 いよいよブレスレットのマテリアルを編集していきます。

 まずはテカテカ光らせるため、ノード内の[メタリック]を「1.0」にします。

ノード内の[メタリック]の値を右にドラッグして上げます

※[シェーダー]エディター内のノードが図のように見えていなければ、「ホイールドラッグ」で探してみてください。

 そして[粗さ]の値を減らしていくと、だんだんと周囲の鏡像がはっきりと見えてくるのが判ると思います。

[粗さ]の値を左にドラッグして減らします

 値を「0.0」にすると完全に映り込むようになりますが、少し鏡像がぼやけた方がよりリアルになるため、「0.2」あたりで止めるといい感じになると思います。ただし、VRMでエクスポート後に利用するアプリでの表示と同じにはならない(少なくとも背景は変わる)ため、実際のVRM再生ツール上でも確認を行うことをお勧めします。

「3teneFREE」による確認

終わりに

 質感付けは面倒に思いますが、わかれば楽しい作業です。色を付けるなど色々試してみてください。お疲れさまでした。