Blender ウォッチング

手軽に高品位な海岸シーンを作成できるアセット「Waterial」を導入してみた!

 本連載では、無料の高機能3Dモデリングツール「Blender」の使い方や関連情報を幅広くお伝えします。

「Waterial」による作例

 今回はいい感じに海岸を作成できる「Waterial」をご紹介します。厳密にはアドオンではなく、モデルやマテリアルアセットの類なのですが、省力化に貢献する意味ではあまり違いはないと思います。

「Waterial」の購入方法

 このアセットは有償で、価格は19米ドルですが、執筆時現在セール中で14.25米ドル(執筆時点で約1,792円)になっています。決して安くはないかもしれませんが、同じ物を作る手間を考えると悪くない値段だと思います。……とはいえ、海岸シーンに特化したデータであり、割と重め(後述)ですので、利用形態にあわせて購入を考えることをお勧めします。


※購入と利用上のトラブルについて、編集部は一切関知しません。自己責任の上ご利用ください。

 購入はアセットとアドオンのマーケット「Blender Market」から行います。下記リンクから直接販売ページにアクセス可能です。

waterial - animated ocean water material for Eevee & Cycles - 2.79+2.8 - Blender Market

 「$19 - Purchase」と書かれているボタンをクリックすると、カートにこの商品が入り、「Added! - View Cart」という表示になります。もう一度クリックするか、上のカートアイコンをクリックすればカート内容を表示するページになります。

「$19 - Purchase」と書かれているボタンをクリックでカートに商品が追加、もう一度クリックでカート内容ページに移動

 カートの内容ページが開きます。注文を確認後、下側の「Continue to Checkout」をクリックします。

カートの内容ページ

 するとログインを求めるダイアログが開きますので、すでに会員であればメールアドレスとパスワードを入力し「Log in」を、そうでなければ下の黒い「Create Account」をクリックしてアカウントを作成します。

ログインダイアログ

 アカウントを作成する場合、「自分の名前」と「このサイトでのユーザー(ハンドル)名」、「メールアドレス」、「パスワード」を入力し、その下のプライバシーポリシー(Privacy Policy)と利用規約(Terms of Use)を確認後、承諾のチェックを付けて[Sign Up]をクリックします。ユーザー名はなぜか開始が小文字でなければならず、他の人に取られていない名前でないといけません。また、パスワードは最低6文字必要です。

 その下の[I want to hear from Blender Market about products and services](Blender Marketから商品とサービスについての説明を受けたい)はメールで情報を受け取る時にチェックしてください。

アカウント作成ダイアログ

 登録が済めば、チェックアウト画面になります。Mastercard、VISA、American Express(AMEX)のクレジットカードと「PayPal」(日本のよく似た電子決済サービスと間違えないように注意)が使用できます。「カード番号」と「有効期限」、「カード確認コード(CVC)」を入力するか、[PayPalで支払う]をクリックして案内に従ってください。

 もしアップデートなどのメールが欲しい場合は、上の[I want to hear from the creator of this product about updates.]をチェックしてください。

チェックアウト画面

早速「Waterial」を導入して使ってみる

 このアセットは「.blend」ファイルで提供されます。購入後に現れる「5 downloads」と書かれているリンクのリストから、まずは全部入りの「waterial_b280_PACKED.blend」をダウンロードしましょう。約300MBですので、低速度や従量制の回線を利用されている方は注意してください。

購入後の画面から「waterial_b280_PACKED.blend」をダウンロード

 これをBlenderで開けばOKです。デフォルトでは下のような画面になるはずです。結構重いデータなので、開く前にはある程度メモリを解放しておいてください。筆者の環境では起動直後で1.15GBシステムメモリを消費していました。

「waterial_b280_PACKED.blend」を開いた直後の画面

実際に「Waterial」を試す

 せっかくなので、少しテストしてみましょう。

レンダリング

 [F12]キーを押下、または画面最上部の[レンダー]メニューから[画像をレンダリング]を実行します。このファイルでは「EEVEE」レンダーが設定されていますが、それでも少し時間がかかってしまうと思います。

画像をクリックでレンダリング後の画像に切り替え。レンダリング時間とメモリ消費量に注目

3Dビューポートでのプレビューは重いので注意

 3Dビューポートでプレビューするために「Shading」ワークスペースに切り替えたり、表示を「マテリアルプレビュー」や「レンダープレビュー」にすると「シェーダーコンパイル」に入ります。「Intel HD Graphics」などのPCでは長時間待たされる可能性がありますのでご注意ください。

 筆者の環境(GTX 1060 6GB)でも数分かかり、シェーダーコンパイル後はRAM、VRAMともに2GB前後消費していました。

うっかり「レンダープレビュー」にしてシェーダーコンパイルされてしまった後の画面。これもメモリ消費量が大きいので注意

アニメーションのプレビューはもっと重いので注意!

 アニメーション対応なので、スペースキーでアニメーション再生させることもできますが、動いて見えるかどうかは環境次第です……筆者はこれでグラフィックボードを買い替える決心が付きました。

 [Esc]キーを押すか、画面最下部の[×アニメプレイ...]と書かれたボタンをクリックすれば止まります。

うっかりスペースキーに触れてアニメーションに入ってしまった画面。[Esc]キーを押下または最下段の[×アニメプレイ...]ボタンをクリックで中止

終わりに

 今回はここまでです。「Blender Market」での買い物についての解説が中心となりましたが、次回はこの「Waterial」の「.blend」ファイルの構成と、利用方法などを解説していきます。ではまた。