Blender ウォッチング

「Blender」のシェイプキーをマスターして3Dキャラに表情を与える！

2023年5月2日 10:00

　本連載では、無料の高機能3Dモデリングツール「Blender」の使い方や関連情報を幅広くお伝えします。

口を左右対称で編集せずめっちゃ悪い顔になってしまった例

　今回は「目」と前回に作成した「口」にも「シェイプキー」を使用して表情を付け、さらにシェイプキーの修正やコピー方法も解説します。

作業ファイルについて

　前回終了時の作業ファイルが下のリンク先からダウンロードできます。ご利用ください。

　　　　※Webブラウザーによってダウンロードがブロックされる場合がありますが、右クリックメニューからファイルの保存を行い、警告が表示されても［継続］などの項目を選択して保存してください。

　前回の「目」同様、口にもシェイプキーを追加してみましょう。

　こちらは左右対称なので、先に「対称編集モード」に設定してから編集します。

［オブジェクトモード］（①）にして［シェイプキー］パネルの［＋］（②）で新規シェイプキーを追加。［編集モード］（③）で3Dビューポート右上の「ちょうちょ」アイコンの隣の［X］（④）をクリックして左右対称編集にした後、口を編集（⑤）

　それでは確認してみましょう。［Tab］キーで［オブジェクトモード］に切り替え、「キー2」の数字を左右にドラッグして変更します。

　口がうまく変形されれば成功です。

［Tab］キーで［オブジェクトモード］に切り替え、「キー2」の数字を左ドラッグして口がうまく変形されれば成功

　3Dビューポート右上の［ナビゲーションギズモ］のドラッグ、またはホイールドラッグで画面を斜め横に回転してみましょう。

　なんだか目も口も前後にずれて変になっていますね……少し修正してみましょう。

［ナビゲーションギズモ］で横に回転してみると怖いことに

　編集は「先にリスト内で対象のキーをクリック」してから、「頂点を移動」します。この順番を間違えないでください。

　一部の頂点は面で隠れて選択しづらいので、［透過表示］（下図④）をONにするといいでしょう。

　また、目のシェイプキーを編集する時は「左右対称」をOFFにするのを忘れずに。

［編集モード］（①）に入り、［シェイプキー］のリスト内の編集するキー（②）をクリック後、各キーの形状を編集（③）。面で隠れて選択しづらい時は［透過表示］（④）をONに、目のシェイプキーの編集時は「左右対称」（⑤）をOFFにするとよい

　右目（画面上で左側の目）もウインクさせてあげましょう。具体的には、左目のウインクの状態をコピーし、左右反転します。

［オブジェクトモード］に変更します。
［シェイプキー］パネルのリスト内の「キー1」（または左目のシェイプキー）の「値」を「1.0」に、他を「0.0」にします。リスト下の［×］ボタンでクリアすると早いです。
リスト右側の［∨］をクリックし、［新規シェイプをミックスから作成］を実行します。

［オブジェクトモード］（①）に変更し、シェイプキーリスト内の「キー1」の「値」を「1.0」に、他を「0.0」（②）に設定後、リスト右側の［∨］から［新規シェイプをミックスから作成］（③）を実行

　新規追加されたキーにフォーカスがあるはずですので、そのままもう一度リスト右側の［∨］をクリックし、今度は［シェイプキーをミラー反転］を実行します。

新規追加されたキーにフォーカスがあるはずなので、リスト左側の［∨］から今度は［シェイプキーをミラー反転］を実行

　最後に、新しく追加されたキーの値を「1.0」にしてみましょう。両目が閉じた状態になっていれば成功です。

完成にふさわしい笑顔

　シェイプキーを追加した後で、元の形状を修正したい場合は、リスト内の「ベース」シェイプキーを選択した後に編集します。これを忘れると、その時に選択中のシェイプキーの内容として登録されてしまいますので注意してください。

「ベース」シェイプキーを選択し、不自然だった目の端の頂点を後ろに移動して修正した例。やってみる場合は「左右対称編集」を有効にすることも忘れずに

　2回にわたり少し長くなってしまいましたが、これでシェイプキーはばっちり！　かもしれません。色々表情を付けて遊んでみてください。

　ではまた。