いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】名簿の「ふりがな」欄で起こるトラブル対策! PHONETIC関数の使いこなし

ひらがな・カタカナが混在してる&間違った読みや漢字が表示されるときの解決法

PHONETIC関数と[ふりがなの設定]を使います

「ふりがな」の直接入力は必要なし

 名簿などの一覧では「ふりがな」列を用意することがありますよね。ひとつずつ手入力する必要はありません。PHONETIC関数で簡単に取り出せます。

 しかし、列によって“カタカナ”や“ひらがな”のことがある、間違えている「ふりがな」を修正できない、漢字のまま表示されてしまうのはなぜ?といった声を聞きます。

C列のふりがなは“カタカナ”(①)、E列は“ひらがな”(②)です。また、16行目以降は漢字のまま(③)ですね

 理由は単純です。カタカナとひらがなの混在は設定の違い、漢字のまま表示されるのは、ふりがなの情報が参照できないためです。どちらも簡単に修正可能。さっそく実践してみましょう。

[ふりがなの設定]ダイアログボックスでカタカナ/ひらがなを統一

 PHONETIC関数を使用すると、指定したセルに含まれるふりがなの情報を取り出せます。以下の例では、C列とE列にPHONETIC関数が入力されており、どちらの数式も問題はありません。

セルC2には「=PHONETIC(B2)」(④)と入力されています
セルE2には「=PHONETIC(D2)」(⑤)と入力されています

 PHONETIC関数から“参照するセル”の[ふりがなの設定]を変更しましょう。PHONETIC関数を入力しているセル範囲の設定ではないことに注意してください。

PHONETIC関数から“参照するセル”(⑥)を選択します。[ホーム]タブ(⑦)にある[ふりがなの表示/非表示]ボタンの右側[▼](⑧)から[ふりがなの設定](⑨)を選択します
[ふりがなの設定]ダイアログボックスが表示されました。[ひらがな](⑩)を選択して[OK](⑪)をクリックします
ふりがなが“ひらがな”に変わり、PHONETIC関数の結果も変更されます(⑫)

ふりがなを追加する

 続いて、PHONETIC関数の結果として、ふりがなではなく漢字が表示されてしまう問題を解決しましょう。PHONETIC関数は、日本語入力時のふりがなの情報を参照します。Excelで入力していないデータ、例えば別のアプリからコピペしたり、CSVファイルから取り込んだりした場合に漢字のまま表示されてしまうことがあります。

 データを再入力する必要はありません。[Shift]+[Alt]+[↑]キーを押して、ふりがなをセットしてしまいましょう。[ふりがなの表示/非表示]ボタンの[▼]から[ふりがなの編集]を選択しても構いませんが、ショートカットキーのほうが手軽です。

 なお、ふりがなの文字サイズは小さいので、表示倍率を拡大して操作することをおすすめします。

拡大表示して操作しています。ふりがなを追加したいセルを選択して[Shift]+[Alt]+[↑]キーを押します(⑬)
ふりがなが追加されました(⑭)。このまま[Enter]キーを押します(⑮)
PHONETIC関数の結果にふりがなが表示されました(⑯)
同様にほかのセルにもふりがなを追加します(⑰)。[Shift]+[Alt]+[↑]キー → [Enter]キーのくり返しでOKです
残りのセルにもふりがなを追加できました(⑱)

 ただし、自動で追加されるふりがなは、一般的な漢字の読み方に基づいています。正確なふりがなが追加されなかった場合は、以降の手順で修正してください。

ふりがなを修正する

 同じ漢字でも読みの異なる場合がありますよね。ふりがなの修正方法も覚えておきましょう。[Shift]+[Alt]+[↑]キーを押して、ふりがなを編集できる状態にします。

[Shift]+[Alt]+[↑]キーを押して(⑲)、ふりがなを表示します。カーソルが表示されて編集できる状態になります。ここでは「まち」を「ちょう」に変更してみます
カーソル位置に注意して、ふりがなを修正して(⑳)、[Enter]キーを押します(㉑)
ふりがなを修正できました(㉒)

ふりがなにはショートカットキーが便利

 ふりがなに困った時、つい手入力したくなりますが、[Shift]+[Alt]+[↑]キーを思い出してください。一般的な読みを自動的にセットできますし、修正にも手間はかかりません。