いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】コピーすれどもペーストできず! 再コピー不要の便利技
2024年3月27日 06:55
点線が消えてしまったらコピペし直し?
セル範囲をコピー&ペーストして、表の形式を整える作業はよくあります。慣れた操作だと思いますが、たまにデータを貼り付けられなくて戸惑うことがありませんか?
コピーしたセル範囲には“点線”が表示され、[Ctrl]+[V]キーで貼り付けできるはずですが、なぜか反応がない状態です。
コピーしたはずのセル範囲を確認してみると“点線”は消えていて、おかしいと思いつつ、作業をやり直した経験があるのではないでしょうか。
コピペし直しは不要です。貼り付け前に文字入力などの操作を挟むと、“点線”は消えてしまってコピーできないように思えますが、実は“クリップボード”に履歴が残っています。
Windowsクリップボードを呼び出す[Windows]+[V]キー
Windowsの機能「クリップボードの履歴」を使うと、エクセルのコピペも捗ります。いつもの[Ctrl]+[V]キーではなく、[Windows]+[V]キーを押してみてください。コピーした履歴が一覧で表示されて、選択したデータを貼り付けられます。
エクセルだけでなく、ワードやパワーポイントでも同様。Webブラウザーやメモ帳など、“クリップボード”に記録されたデータなら履歴に保存されています。
なお、[Windows]+[V]キーを初めて押した場合は[有効にする]をクリックして、有効にできます。また、[設定]アプリから「クリップボード」と検索しても設定可能です。すぐ下の項目[他デバイスとの同期]は、複数のパソコンでクリップボードを同期するためのスイッチです。同一のMicrosoftアカウントでログインしている端末でクリップボードの履歴を共有できます。
連続コピー後に選択貼り付け可能
例えば、元の表から必要な行を残したい場合、表全体をコピーして不要な行を削除する、もしくは、必要な行のみをくり返しコピペすることが多いでしょう。
クリップボードを利用する場合、必要な行をくり返しコピーしておき、貼り付け時に選択することが可能になります。コピーしたセル範囲の“点線”が消えてしまっても記憶されているので安心してください。
この例では、[Ctrl]キーを押しながら離れたセル範囲を選択してコピーする方法も可能ですが、[Ctrl]キーを押しながらのドラッグ操作は失敗しがちです。貼り付け時に一覧からデータを選べるメリットはあるのではないでしょうか。
なお、不要な履歴は個別に削除できます。また、[ピン留めする]を選択した場合は、パソコンを再起動しても内容が保持されます。自分のメールアドレスなど、よく貼り付けるデータのメモ代わりに保存しておくのも便利です。
Officeクリップボードもある
エクセルのほか、ワードやパワポでクリップボードを共有できる“Officeクリップボード”もあります。画面左側に固定表示されるので、いちいちWindows標準のクリップボード履歴を呼び出すのが面倒なら、こちらもおすすめです。
[オプション]からOfficeクリップボードの設定変更も可能です。データを複数コピーした時や[Ctrl]+[C]キーを2回押した時に、Officeクリップボードを自動的に表示できます。
標準機能でコピー&ペーストの効率アップ
クリップボード履歴を利用している人は少ない印象です。このセル範囲はさっきコピーしたな?と思った時に使ってみてください。何気なく使っているコピー&ペーストも標準機能で効率化が期待できますよ。