いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】名簿のふりがなをまだ手入力してるの?エクセルで漢字からふりがなを別のセルへ取り出すテク
2020年1月29日 06:55
名簿のふりがな入力が面倒!
Excelで社員名簿や会員名簿などを作成する際、「氏名」欄の隣に「フリガナ」欄を作成して、氏名のふりがなを表示させることはよくあると思います。でも、膨大な量の名簿データの入力を行う場合などは、「氏名」欄に漢字で氏名を入力したあとで、再び最初から「フリガナ」欄に氏名のふりがなを入力するのは本当に骨の折れる作業ですよね。
そんな時、ExcelのPHONETIC関数を使えば、一度入力した氏名のふりがなを簡単に別の列に表示できることを知っていますか。今回は、名簿入力を行う業務で、ぜひ知っておいてほしいPHONETIC関数の使用法を解説します。
PHONETIC関数を使って氏名のふりがなを別の列に表示する
次の「エクセル入門受講者一覧」では、B列の「氏名」欄(①)に受講者の氏名が入力されています。「氏名」欄の隣のC列に「フリガナ」欄(②)を作り、氏名のふりがなを表示してみましょう。
今回使用する関数はPHONETIC関数というものです。Excelでは、データを入力する際、入力時の情報が記録されているのですが、PHONETIC関数は、この情報をもとにふりがなを表示する関数です。次の書式で記述します。
引数には、ふりがなを取り出したい文字列が入力されたセルを指定します。文字列を直接指定することもできます。
では実際に数式を入力していきましょう。セルC3に「=PHONETIC(」(③)と入力します。
ここでは、隣のセルB3に入力されている文字列のふりがなを表示したいので、数式の続きに「B3)」(④)と入力して数式を完成させます。
[Enter]キーを押すと、セルB3に入力された氏名のフリガナが表示されます(⑤)。
セルC3に入力した数式を、C列の他のセルにもコピーしてみましょう。セルC3の右下にマウスポインターを合わせると、マウスポインターの形が変わる(⑥)ので、そのままセルC14までドラッグ(⑦)します。
C列の「フリガナ」欄にあるすべてのセルにふりがなが表示されました(⑧)。あっという間に、名簿にあるすべての氏名のふりがなを表示できましたね。
この名簿のC列には、B列にデータを入力した時に実際にタイプした文字列がふりがなとして表示されています。よって、B列のデータ入力時に実際の読み方とは違う文字列から変換していると、C列に表示されるふりがなは実際のものとは違うものになります。例えば、セルB6の「香川 恵美」(⑨)さんの読み仮名は「カガワ メグミ」が正しいのですが、セルC6は「カガワ エミ」(⑩)と表示されています。これは、セルB6のデータ入力時に「かがわ えみ」とタイプしたからです。
そこで次の項では、先ほどのセルC6の「カガワ エミ」を「カガワ メグミ」に修正する方法を考えてみます。
ふりがなを修正するには
PHONETIC関数を使って取り出されるふりがなが正しくなるように修正してみましょう。例として、「エクセル入門受講者一覧」のセルC6(①)に表示されている「カガワ エミ」を「カガワ メグミ」に修正します。
このような場合は、直接セルC6を修正するのではなく、セルB6に入力されたデータを修正します。セルB6(②)を選択した状態で、[ホーム]タブ(③)→[ふりがなの表示/非表示]の右横にある矢印(④)をクリックするとメニューが表示されるので、[ふりがなの編集](⑤)をクリックします。
すると、セルB6の「香川 恵美」という漢字の上に「カガワ エミ」とふりがなが表示され、編集できる状態になります(⑥)。
名前を「メグミ」(⑦)に修正して[Enter]キーを押します(⑧)。
すると、セルC6の表示が「カガワ メグミ」(⑨)に変わります。
PHONETIC関数でふりがなを表示する場合、取り出したふりがなが意図通りになっているか、再確認することをお勧めします。そして、間違いがあった場合には、PHONETIC関数を使った数式を修正するのではなく、最初に漢字を入力したセルに記録されているふりがなを修正するようにしましょう。
なお、PHONETIC関数でふりがなを取り出せないケースもあります。それは、別のソフトからコピペしたり、txtやcsvなどのテキストファイルをインポートした場合です。このような場合は、文字列にふりがなの情報が付いていないため、PHONETIC関数を使ってふりがなを表示できません。キーボードからセルに入力した文字列だけ、その時の入力情報をもとにふりがなを表示できることを覚えておいてください。
名簿のふりがなを簡単に表示する
今回は、Excelの名簿で、漢字で入力された氏名のふりがなを別の列に簡単に表示する方法を解説しました。PHONETIC関数を使えば、一度入力した氏名のふりがなを簡単に別の列に表示できることをわかってもらえたと思います。これまで、ふりがな欄を作成するのに手入力で行っていた読者がいたら、ぜひ今回の方法を試してみてください。作業時間を大幅に短縮することができますよ!
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