いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】大事なことが確実に伝わるグラフにしよう!エクセルのグラフで目立たせたい部分の色を変えるテク
2020年1月31日 06:55
初期設定のままのグラフは何を伝えたいのかがわかりにくくなりがち……
Excelで、自社と他社との売上金額の比較などを表にまとめ、その表からグラフを作成することはよくありますよね。Excelならさまざまなグラフを簡単に作成できます。Excelでの業務に慣れてくると、表からグラフを作成するのはそこまで難しくないのではないでしょうか。
でも、Excelで作成されるグラフは、初期設定のままの状態だと何を伝えたいグラフなのかが今ひとつ伝わりにくいものになりがちです。今回は、棒グラフと円グラフを例にして、自分の伝えたいことが伝わりやすいグラフにするテクニックを2つ解説します。
❶棒グラフの中で最も強調したい棒の色を1本だけ変える
Excelを用いて、2019年の売上金額の合計を競合他社と比較した表(①)を作成したとします。この内容を視覚的にわかりやすくするため、表から棒グラフ(②)を作りましたが、どれが自社のデータを表すデータなのか、よく見ないとわかりにくい状態です(実際は、一番左の「当社」というラベルの付いている棒です)。
自社のデータを表す棒だけ色を変えることができれば、グラフを見せた時に自社のデータに簡単に注目してもらえそうですよね。では、実際に操作して、一番左の棒だけ色を変えてみましょう。色を変えたい棒を、ゆっくり2回クリック(③)します。ダブルクリックではなく、ゆっくり2回クリックするのがポイントです。正しく操作されると、クリックした棒だけが選択されます。
選択した棒の上で右クリック(④)するとメニューが表示されるので、[塗りつぶし](⑤)をクリックします。
塗りつぶしに関する詳細のメニューが表示されるので、変更したい色(⑥)をクリックして選択します。
グラフの一番左の棒だけ色を変えることができました(⑦)。このように1本だけ棒の色が変わっていれば、その棒に確実に注目を集めることができます。
❷円グラフは目立たせたいデータとそれ以外のデータの色味を分ける
全体の中での自社のシェアをわかりやすく見せるのに便利なのが、円グラフです。前項で棒グラフのもとにした表と同じ「2019年売上金額比較」から円グラフ(①)を作成したとします。作りっぱなしのグラフでは、凡例とグラフ部分が離れていて読み取りづらい上に、それぞれのデータの要素の色がバラバラで、自社のデータが他社のものと区別しづらくなっています。
では、この円グラフも自社のデータの部分がわかりやすくなるように修正してみましょう。
まずは、グラフを見ただけでどの会社のデータなのかがすぐにわかるよう、グラフ上に具体的な数値などのデータを表示できる「データラベル」を設定します。グラフの上で右クリック(②)し、表示されるメニューの[データラベルの追加](③)→[データラベルの追加](④)をクリックします。
円グラフの上に各社の売上合計金額の数値が表示されます。これだけだとどの会社のデータなのかがわからないため、社名も表示されるよう、データラベルの書式を変更します。データラベルの上で右クリック(⑤)し、表示されたメニューから[データラベルの書式設定](⑥)を選択します。
画面の右側に[データラベルの書式設定]作業ウィンドウが表示されます。[ラベルオプション]欄で[分類名]と[値]のチェックマークをON(⑦)にし、[区切り文字]欄から[(改行)](⑧)を選択すると、円グラフ上に社名と売上合計金額が表示されるようになります(⑨)。
データラベルをグラフ上に表示すれば、グラフから離れた場所にある凡例は必要ないので、凡例を削除します。凡例の上で右クリック(⑩)し、表示されるメニューから[削除](⑪)を選択します。
凡例が削除されました。ここからは、グラフの色を変更していきます。目立たせたいデータがある時には、そのデータだけに特に目立つ色を設定し、他の部分を落ち着いた色に変更すると効果的です。
まずは、一番目立たせたい自社のデータに目立つ色を設定しましょう。先ほどの棒グラフの時と同様に、自社のデータだけを選択します。円グラフ上で「当社」と表示された部分をゆっくり2回クリックして、自社のデータの部分だけを選択します(⑫)。
選択した部分の上で右クリックし、表示されるメニューの[塗りつぶし](⑬)から変更したい色(⑭)を選択します。これで、「当社」のデータの部分が赤に変更されます。
他社の部分にはそれぞれ、グレーや暗い水色のように、似たような落ち着いた色のトーンで微妙に違う色を設定します。他社の部分も、先ほどと同様の手順で1つずつ色を変更していきます。円グラフの場合は、他社のデータの部分をすべて同じ色にするよりも、すべて少しずつ違う色で塗りつぶした方が、自社のデータを目立たせつつ各社のシェアがわかりやすい状態(⑮)にすることができます。
こうすれば、円グラフ上のすべての部分を別々の色で塗りつぶしていても、最初の状態より伝えたいことが伝わりやすいグラフに仕上げることができます。なお、ここでは「当社」の部分のデータラベルの色を白に変更しています。このように背景色を濃い色にしたときは、データラベルを白にすると見やすくなります。先ほどの手順と同様に、色を変えたいデータラベルを2回クリックして選択し、[ホーム]タブの[フォントの色]ボタンで色を変更すればOKです。グラフの色に合わせて、データラベルの色も工夫してみてくださいね。
目立たせたい部分の色を変えて視線を集中させよう!
今回は、棒グラフや円グラフで、一番目立たせたいデータの色を変えて目立たせるテクニックを解説しました。どちらも、グラフの作成そのものの操作では全く特別なことはしておらず、表から簡単に作成できるものです。最後の仕上げでひと工夫するだけで、自分が伝えたいことがより伝わりやすいグラフにできることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
プレゼン資料や配布資料作成の際にグラフを作成する機会があったら、ぜひ本記事のテクニックを試してみてくださいね。
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