いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】長い住所の誤字を修正するのに全部入力し直すのは無駄!エクセルの変換ミスを簡単に修正する方法
2020年1月24日 06:55
セルに入力した住所の途中に変換ミスを見つけてしまった……
Excelを使った業務では、数値や日付だけでなく、文字列をセルに入力する機会は決して少なくありません。文字列の中でも、住所は長くて入力が大変なものの1つですよね。単に文字列が長くて入力が大変なだけでなく、地名などの固有名詞は入力中に変換ミスなども起きやすいものです。
例えば、次の「○○商事従業員名簿」で、すべてのセルに従業員の個人情報を入力し終わった後に、セルG4に入力された住所に誤りを見つけたとします。神奈川県「大和市」と入力されるべき場所が、変換ミスで「ヤマト市」になってしまっています(①)。
このような時に、セルG4に入力した住所をもう一度入力し直したりしていませんか?Excelでは、変換ミスを簡単かつ確実に修正できる方法があります。今回は、その方法を2つ解説します。
❶修正したい文字列を選択して[再変換]で修正する
1つ目は、[再変換]という機能を使う方法です。修正箇所が少ない時には、この方法を使うのがオススメです。先ほどの「○○商事従業員名簿」のセルG4に入力された、変換ミスのある住所を修正してみましょう。
変換ミスのある住所が入力されたセルをダブルクリックして、セルの内容を編集できる状態にします(①)。
変換を誤った部分(ここでは「ヤマト」)(②)をドラッグして選択します。
選択した部分の上で右クリック(③)し、表示されるメニューから[再変換](④)を選択します。
すると、選択した文字列の変換候補が表示されるので、正しい文字列(ここでは「大和」)(⑤)を選択し、[Enter]キーを押して決定します。
選択した部分が再変換されます(⑥)。誤っていた部分を削除して入力し直したりすることなく、正しい漢字に修正することができましたね。
❷同じ誤りが複数ある場合は[検索と置換]で修正する
Excelの「再変換」機能は、修正箇所が少ない場合には便利ですが、同じ内容の誤りが複数あると操作の繰り返しになって面倒です。同じ内容の誤りが複数ある場合には、もう1つの方法として[検索と置換]を使うのが便利です。過去に使用数の多い単語が変換候補の上位に来て、思わず何度も謝った単語を入力してしまうことはよくあることです。このような複数の誤りを見つけた場合は、一気に修正しましょう。
先ほどの「○○商事従業員名簿」の例で、「大和市」が誤って「ヤマト市」と変換されているセルが複数あったとします。この誤りを、[検索と置換]機能を使って修正してみましょう。まず、G列の列見出しをクリックして「住所」の列を選択(①)してから、[ホーム]タブ(②)→[検索と選択](③)→[置換](④)をクリックします。こうすることで、「住所」の列だけを検索と置換の対象にすることができます。
[検索と置換]ダイアログボックスが表示されます。[検索する文字列]欄に誤って入力した文字列(ここでは「ヤマト」)(⑤)を、[置換後の文字列]欄に正しい文字列(ここでは「大和」)(⑥)を入力し、[次を検索](⑦)をクリックします。
ここでダイアログボックスの左下にある[すべて置換]をクリックすれば、[検索する文字列]に該当する文字列を一気に置換することができますが、思わぬ部分が置換されてしまうことを防ぐため、[次を検索]をクリックして1つずつ確認しながら置換していくことをおすすめします。
表内で[検索する文字列]に該当する文字列が入力されているセルが選択されます(⑧)。置換して良いセルであることを確認したら、[検索と置換]ダイアログボックスの[置換](⑨)をクリックします。
正しい住所に置換されました(⑩)。再び[次を検索](⑪)をクリックすると、誤った文字列が入力されているセル(⑫)が選択されるので、[置換](⑬)をクリックして文字列を置換します。
誤りのある文字列をすべて置換できたら、[閉じる](⑭)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
このように、同じ誤りが複数ある場合には、[検索と置換]ダイアログボックスを使って置換する方がラクに修正できます。また、この例では変換ミスの修正を行いましたが、この[検索と置換]ダイアログボックスを使う方法は、市町村合併などで市町村名が変わった場合や、部署名の変更など、変換ミスの修正以外のケースにも対応できます。
変換ミスは入力し直さず、ラクで確実な方法で修正しよう!
今回は、Excelで変換ミスがあった場合の修正方法を2つ解説しました。[再変換]を行うと変換だけをやり直すことができ、入力し直して変換するよりも簡単に修正できます。また、同じ変換ミスが複数ある場合には[検索と置換]ダイアログボックスを使うのが便利です。どちらの方法も、入力し直さずに修正ができるので、思わぬ部分を削除してしまったり、入力し直した部分で新たなミスを起こしたりすることを防ぐことができます。
たかが変換ミスの修正……と思うかもしれませんが、より効率よく、確実に修正できる方法を知っておくと、業務できっと役立ちますよ。今回の記事の内容を、ぜひ覚えておいてくださいね。
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