いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】漢字のふりがなをどうやっても表示できない!エクセルでコピペした漢字のふりがなを表示する裏ワザとは

名簿のふりがな入力が面倒!

 Excelで社員名簿や会員名簿などを作成する際、「氏名」欄の隣に「フリガナ」欄を作成して、氏名のふりがなを表示させることはよくありますよね。本連載でもたびたび紹介してきましたが、Excelでは、ふりがなの表示機能PHONETIC関数を使って、漢字で入力された氏名のふりがなを簡単に表示できます。

 これらの方法は、ユーザーがシートにデータを入力する際にふりがなの情報がExcelに記録されることを利用したテクニックでした。そのため、別のソフトからコピペしたり、TXTやCSVなどのテキストファイルをインポートした場合は、ふりがなの情報は記録されていないので、上記で示した方法でふりがなを表示することはできません。

 次の例で、「エクセル入門受講者一覧」の「氏名」欄のデータは別のソフトからコピペしたものです。よって[ホーム]タブ(①)→[ふりがなの表示/非表示](②)をクリックしても、「氏名」欄の漢字の上部にふりがなは表示されません(③)。

 また、PHONETIC関数(④)を使ってセルC3にふりがなを表示しようとしても、ふりがなを取り出すことはできません(⑤)。

 そこで今回は、[ふりがなの表示]ボタンやPHONETIC関数でふりがなを表示できない場合に使える裏ワザを紹介します。

「イミディエイトウィンドウ」を使う

 「イミディエイトウィンドウ」はマクロを記述・編集するVisual Basic Editor(VBE)の機能で、ふりがなの情報を付けるコマンドを実行することができます。VBEは[開発]タブから使うので、実際にやってみる前にリボンのタブに[開発]タブ(①)が表示されているかどうか確認してください。表示されていない場合は、以前の記事を参考にして、[開発]タブを表示しておいてくださいね。

 ではやっていきましょう。まず、ふりがなを振りたいセル範囲(ここではセル範囲B3:B14)を選択(②)した状態で、[開発]タブ(③)→[Visual Basic](④)をクリックします。

 [Microsoft Visual Basic for Applications - 受講者名簿.xlsx]という画面が表示されるので、[表示]タブ(⑤)→[イミディエイトウィンドウ](⑥)をクリックします。

 すると、画面の下部に[イミディエイト]ウィンドウ(⑦)というウィンドウが表示されます。

 [イミディエイト]ウィンドウに「Selection.SetPhonetic」(⑧)と入力して、[Enter]キーを押します(⑨)。

 [ファイル]タブ(⑩)→[終了してMicrosoft Excelへ戻る](⑪)をクリックします。

 Excel画面に戻るので、B列の[氏名]欄を見てみると、漢字の上にふりがなが表示されていますね(⑫)。

 先ほど、PHONETIC関数を入力したセルC3(⑬)にも、きちんとふりがなが表示されています(⑭)。

 このままオートフィルを使用して、セルC3の数式をC列の他のセルにもコピーすれば(⑮)、「フリガナ」欄にふりがなが表示されますね。

 なお、期待したふりがなとは異なるものが設定されることもあります。間違ったふりがなが入力されていた場合には、以前の記事を参考にして修正してくださいね。

他のソフトからコピペしたデータでもふりがなを表示できる

 今回は、[ふりがなの表示]ボタンやPHONETIC関数でふりがなを表示できない場合に、ふりがなを表示する裏ワザを紹介しました。別のソフトからコピペしたり、TXTやCSVなどのテキストファイルをインポートして取り込んだ名前データからは、ふりがなを取り出せないと諦めていた人は多いのではないでしょうか。ぜひこの裏ワザを使って、名簿作成の作業を効率化してくださいね!

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