いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】列幅の自動調整で表タイトルの列だけ幅が広がりすぎ!回避するエクセルの裏ワザ

ダブルクリックで列幅を調整するとA列だけ幅が広がりすぎる!

 Excelで表を作成していると、セルから文字がはみ出してしまうことってありますよね。これらの文字をセル内に収めるために列幅を広げたい時、対象の列(ここではA~D列)全体を選択して列の境界線をダブルクリック(①)すると、選択した列の列幅を自動調整できます(②)。一気に複数列の列幅を調整できるので、この方法を使っている人は多いと思います(なお、この例ではA列とB列の境目をダブルクリックしていますが、B列とC列、C列とD列の境目でもかまいません)。

 でも次の例のように、シートの一番左上のセル(ここではセルA1)などに長い表タイトルが入力されている場合、この方法で自動調整を行うと、A列(表タイトルが入力されている列)だけ幅が広がりすぎてしまいます(③)。

 Excelでは、ダブルクリックで列幅の自動調整をする時、その列で最も文字数の多いデータに合わせて行われるためこのような表示になるのですが、なんだかかっこ悪いですよね。

 「ダブルクリックで自動調整できるのは便利だけど、上手くいかない場合があってもどかしい……」そんなふうに感じている人におすすめのワザが、「表タイトル以外のデータに合わせて列幅を調整する」というものです。今回は、その方法を解説します。

表タイトルを除いたデータ範囲を選択して列幅の調整を行う

 冒頭で紹介した「2020年度 前期 エクセル入門受講者一覧」の例を使って、A列の列幅が広がりすぎないように表全体の列幅を調整してみましょう。まず、列幅を調整するセル範囲を選択するのですが、ここでは表タイトルが入力されたセルA1を除いたセル範囲(A2:F14)をドラッグして選択(①)します。

 続けて、[ホーム]タブ(②)→[書式](③)→[列の幅の自動調整](④)をクリックします。

 すると列幅が自動調整されます(⑤)。A列を見てください。先ほどとは違って列の幅がちょうどよい広さになりましたね。これは、セルA1以外のセルのデータの長さに応じてA列の列幅が調整されたからです。

 ここまでの操作をして、でも意外と操作手順が多いな……と思った人もいるかもしれません。次の項では、そんな人向けに時短操作を組み合わせてもっと効率的に列幅を調整する方法を解説します。

時短操作を組み合わせてもっと効率的にする

 今回解説した「列の幅の自動調整」という機能にたどり着くためには、[ホーム]タブ→[書式]→[列の幅の自動調整]の順にメニューのボタンをクリックしていかなければならず、意外と手順が多いなと感じる人もいるかもしれません。そこで、直接「列の幅の自動調整」を実行できるように、このコマンドをクイックアクセスツールバーに登録してしまいましょう。

 [ホーム]タブ(①)→[書式](②)→[列の幅の自動調整]を右クリック(③)するとメニューが表示されるので、[クイックアクセスツールバーに追加](④)を選択します。

 すると、クイックアクセスツールバーに新しいボタンが追加されます(⑤)。これで、このボタンをクリックするだけで「列の幅の自動調整」を実行できるようになります。

 実際にやってみましょう。表の列幅は、調整する前の状態に戻しておきます。まずは、先ほどと同じようにセル範囲A2:F14を選択するのですが、この操作も時短で行うやり方があります。セルA2を選択(⑥)したら、[Shift]キーを押しながらセルF14をクリック(⑦)します。

 すると、ドラッグ操作なしでセル範囲A2:F14が選択されます(⑧)。続けて、先ほどクイックアクセスツールバーに追加した[列の幅の自動調整]ボタン(⑨)をクリックします。

 選択した範囲の列の幅が自動調整されましたね(⑩)。

 メニューを開いて段階的にボタンをクリックして列の幅を調整するやり方よりも、手早くできると思いませんか? 一度設定すれば、次回以降Excelを起動した時にもクイックアクセスツールバーにこのボタンが表示されるので、いつでもこの機能をすぐに使えて便利ですよ。

列の幅を効率よく調整しよう

 今回は、Excelで表タイトル以外のデータに合わせて列幅を調整する方法を解説しました。いつも列の境界線をダブルクリックして列幅を調整していたけれど、列幅が広がりすぎてもどかしく感じていた……という人は案外多いのではないでしょうか。また、列の幅の調整をよく行うという人は、後半で解説したようにクイックアクセスツールバーにコマンドを登録しておくのも手です。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

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