「AoE」シリーズに16年ぶりの最新作「Age of Empires IV」

　リアルタイムストラテジー（RTS）の金字塔「Age of Empires（エイジ オブ エンパイア）」シリーズの最新作、「Age of Empires IV」が10月29日に発売された。単体販売に加え、「PC 用 Xbox Game Pass」のラインナップにも同日に追加されている。

「Age of Empires IV」のタイトル画面

　「Age of Empires」シリーズでは、3作目の「Age of Empires III」が2005年に発売されて以来、16年ぶりとなるナンバリングタイトル。とはいえ決して忘れ去られていた作品ではなく、各タイトルに長く遊び続けているファンがおり、過去3作が最近になって「Definitive Edition」としてリメイクされるなど、RTSの定番タイトルとして今も愛され続けている。

　その最新作である「Age of Empires IV」は、中世ヨーロッパを中心とした世界を描いた作品。RTSとしては、食料や木材などの資源を集め、街を拡大しながら兵士を育て、文明を進化させてより強力な軍隊を編成し、敵の文明との戦いに挑む。流れとしては過去のシリーズと同様と考えてよく、経験者ならほとんど迷うことなく遊び始められるだろう。

過去のシリーズで見慣れた雰囲気のゲーム画面

　筆者は過去のシリーズをやり込んだわけではなく、初心者同然の腕前。シリーズ4作目ともなれば、初心者お断りのゲームになりそうな不安もあるが、実際に遊んでみるとそんなことはなく、むしろ過去のシリーズで最も初心者に優しい万全のサポートが用意されている。

　まず最初にプレイするチュートリアルで、基本的な操作とシステムを学べる。資源の集め方から始まり、建築物の建て方を学び、基本となる3つの兵種を運用し、敵との戦いを体験する。タイムリミットもなく、慌てず指示通りに操作していけば、本作の基本的なゲームの流れが理解できる。

チュートリアルは最初に何をすべきかという点からしっかり教えてくれる

戦いの基本も体験できる。慌てずじっくり取り組んでいい

　続いて第2のチュートリアルとなる「孫子の兵法」。文明の進化や戦闘の進め方などを順に学べる。こちらはクリアタイムに応じて3段階のメダルが用意されているのがポイント。例えば最初の「初期経済」では、ゲーム開始から文明を2段階目に進化させるまでの時間が早いほど高評価となる。文明の素早い進化は本作の対戦の基本であり、より高い評価のメダルを得るために繰り返しプレイすることで基本が身につくという寸法だ。

「孫子の兵法」は指定のミッションを達成する時間を競う

状況ごとにいくつかのミッションが用意されている

　さらに1人プレイ用の「キャンペーン」では、ストーリーを進めながらゲームを楽しめる。最初から建物があったり援軍が来たりするほか、特殊能力を使えるリーダーユニットもおり、通常戦とは異なる条件でのプレイになる。なお難易度設定が4段階あり、筆者は3番目に高いイージーで何とか進める程度だったが、もし難しければもう1段階下の難易度も選べる。

ストーリーを楽しみながらゲームを遊べる「キャンペーン」

特殊な能力を持つリーダーユニットがいるなど、通常のゲームとはルールが異なる

　マルチプレイヤーでは、オンラインで他のプレイヤーと戦える。プレイヤー数は1対1から4対4まで選択でき、自分で対戦条件を設定して参加者を待つか、条件の合う他人のゲームに自動で参加するかを選べる。またAIとの対戦も可能で、AIの強さも設定可能。プレイヤー同士の対戦は不安だという人も、じっくり練習してから臨める。

　ゲームとしてはシリーズの伝統にのっとったもので、筆者も下手なりに過去のイメージを保ってスムーズに遊べた。それでいて親切かつ段階的なチュートリアルはとてもありがたく、ゲームへの導入は本当によく考えられている。またグラフィックスやサウンドもかなり進化しており、4Kで最高画質にすると緻密な映像でキャラクター達がリアルに動く。戦闘時のサウンドも臨場感があり、ヘッドフォンなど良好な環境で聞いて欲しい品質だ。

　なお本作は日本語の字幕は表示可能だが、日本語音声には非対応。設定で字幕の設定をオンにしておくと、キャンペーンやチュートリアルでの音声が字幕表示されるので、最初に設定しておくことをおすすめする。

マルチプレイヤーではオンライン対戦のほかAI相手の対戦もできる

試しに他のプレイヤーと対戦してみたら、1対1でボロ負け。これも対戦経験になるはず……

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