高橋忍のにゃんともWindows

Webカメラの映像が映らない!ビデオ会議にアバターで参加する際に起こるトラブル対処法

 オンライン会議にも少しずつ慣れてきて、みなさんも色々楽しむ方に余力が出てきましたね。壁紙を変えてみたり、「FaceRig」や「Snap Camera」を使ってアバター参加とか。

 次のオンライン会議には途中でお気に入りのアバターに変えて参加しようなんて考えている方もいると思います(いますよね?)。

Webカメラは1つのアプリでしか使えない

 ただ、やってみるとこれがうまく行かないことがあります。例えばこんなケースが結構ありがちなパターンです。

オンライン会議の前

 「FaceRig」を使ってアバターでの動作チェックをします。ちゃんとお気に入りのキャラで動くことを確認します。動作確認できたのでこの状態でスタンバイ。

オンライン会議に参加

 一応最初は、普通に自分のカメラ映像で参加します。アバターでの参加は自分の出番が来てから。と思って参加したのですが、なぜかWebカメラからの映像が映らない。軽くパニック!

 仕方がないから、「FaceRig」を終了させたらようやく映像が写った。

会議に参加しつつ「FaceRig」のチェック

 さて、オンライン会議が始まりました。自分の出番が来るまでには人の話を聞きながら、さっき終了した「FaceRig」のセットアップしておこう、と思って立ち上げたら今度は「FaceRig」がエラー。Webカメラが使えない?

原因は1つのアプリがカメラを専有するから

 なぜこんな事が起きるかというと、Windowsの仕様で“Webカメラは1つのアプリで使っている間は他のアプリで使えない”という条件があるからです。

 なので、「FaceRig」の準備のためには、「Zoom」や「Microsoft Teams」のカメラをOFFにしなければなりません。なんかネタしこんでいるのバレバレで嫌ですよね。

ここはハードでなくソフトで解決しよう

 解決方法の一つはWebカメラをもう一つ用意することです。

 しかしこのためだけに買うのももったいないです。もちろん買わずにスマフォをWebカメラとして使う方法もあります。しかし三脚を立ててスマフォをセットして、PCにつなげて、アプリを起動して……ってやりたくないですよね。

 これを解決できるアプリが、「KvyCamBgr」というアプリです。

 このアプリは何をしてくれるかというと、Webカメラの映像を取り込んで、他の複数のアプリに配信してくれるアプリなんです。このようにWebカメラは「KvyCamBgr」が専有して、その代わりに仮想カメラとして他のアプリに映像を配信してくれます。

 このため、「FaceRig」も「Zoom」も使用するカメラは「KvyCamBgr」に設定します。ここでは2つのアプリでカメラ画像を使っていますが、もちろん3つ以上のアプリでも受信することができます。

 こんなふうに「FaceRig」を使いつつ、オンライン会議は通常映像で参加し、カメラアプリで録画をしておくこともできるわけです。

「KvyCamBgr」は自動起動する

 ただ、このアプリを使い始めた時1つだけ心配事が有りました。

 それは“他のアプリで使う前に毎回「KvyCamBgr」”を起動しなくてはいけないのではないかということ。それはそれで面倒ですし、忘れて余計なトラブルが発生しそうな予感がします。

 しかし心配する必要はありませんでした。というのも、他のアプリで「KvyCamBgr」を選択すると自動的にアプリが起動するのです。そして、インストール時に作成した設定で自動的にアプリへの配信が始まります。

 ですからオンライン会議の前に慌てなくてもいいんです。なので「KvyCamBgr」は最初にインストールした後はほとんどその存在は気にしなくていいんです。

「KvyCamBgr」のインストール手順

 「KvyCamBgr」はダウンロードして、一度インストールするだけでOK。

 インストール後は1度だけダイアログに沿って自分のWebカメラ用の設定を作ります。設定の作成は初めの1回だけなのでちゃちゃっと済ませてしまいましょう。

「KvyCamBgr」の設定

 初めに、これから作る設定に名前をつけます。特に変更する必要はないですが、複数のWebカメラを持っている人はどのWebカメラ用の設定なのか名前をつけておくといいでしょう。

 続けて入力用のカメラを選んで解像度を指定します。「FaceRig」などは顔認識用に高解像度のほうが精度が良かったりするので、ここではできる限り高解像度にしておきましょう。PCのスペックが低い人は1,280×720や640×480あたりにしておくといいでしょう。

 利用するマイクも選んでおきます。

 次の画面では、背景のソースというよくわからない設定が表示されます。

 実は、本来「KvyCamBgr」にはもっといろいろな機能があって、背景画像を設定することができるためです。ただ、今回はこういった機能は使用しないので、特に何も設定せずに下の緑の矢印ボタンを押して進めます。

 そして、最後に本命の設定で、出力を分割する設定にチェックを入れて進めます。

 これで、「KvyCamBgr」を選択すると、今作った設定でWebカメラ画像を複数のアプリで使えるようになります。

にゃんとも配信したい

 仕事で会社に行ってたときによく思ったんですよね。家にいる猫たちを配信して仕事場からも確認できたら良いかもしれないと。でも、家のにゃんずは家のあちこちにいてぐーたらしているので、カメラのセットも大変だわ、やってみてもぐーたら画像だけが配信されるだろうということで断念しました。

 ただ、オンライン関連の機材や技術が充実しているいま、またにゃんずカメラの設置を検討してみたくなりますね。