高橋忍のにゃんともWindows

「Internet Explorer」来年終了は誤解です! でももう削除しちゃってもいいんじゃない?

 Microsoft から、こんな記事が発表されました。

 この記事を受けて、沢山の記事が書かれましたが、なぜか多くの記事がこんな見出しになっています。

  • IEついにサポート終了
  • IEがついになくなる
  • MicrosoftがついにIEを亡きものに

 もしかしたらこの手の記事のタイトルを見て、“へぇ、ついに「Internet Explorer」も終了かぁ”なんて見た人もいると思います。

実際の記事の内容

 では実際に「Internet Explorer」がなくなるのか?実際にどういった記事だったのかというと、“Microsoft が「Microsoft 365」に含まれているWebアプリの「Internet Explorer」サポートと、旧「Microsoft Edge」のサポートを終了する”というものでした。窓の杜でも記事になりましたので、窓の杜の読者であれば誤解した人は少ないと思います。

 スケジュールも併せて細かく並べるとこんな感じです。

  • 2020年11月30日:Microsoft TeamsのWebアプリの「Internet Explorer 11」のサポート終了
  • 2021年3月9日:旧 Microsoft Edge 終了
  • 2021年8月17日:Microsoft 365のアプリとサービスの「Internet Explorer 11」のサポート終了

 Microsoftの発表の記事にはこんな線表に纏められていました。

「Internet Explorer」は今後も使えます

 ということで今回の結論といいますか、「Internet Explorer」はどうなるの?という疑問に対する回答はこれ。

 そもそも、Windows 10から「Internet Explorer 11」はアップデートはしなくなりました。修正が入るのはセキュリティ等の対応のみということになっています。もちろん今後「Internet Explorer 12」がリリースされることもありません。既に開発は終了しています。

 なんで残しているかというと古いサイトで「Internet Explorer」でしか表示できないところがあるからなのです。実際に「Internet Explorer」の開発チームを残しておくのはMicrosoftにとっても無駄なのでとっとと「Internet Explorer」を終了させて開発チームも解散させたいところです。しかし、世界にはまだ「Internet Explorer」でしか表示できないサイトが実際に残って使われています。もうサポートしません、と言って切り捨てるものアリなのでしょうけど、Microsoftとしては、社会的責任という観点から終了させられないのです。

 で、今回のニュースは「Microsoft 365」≒「Microsoft Teams」とかを含んでいるOffice製品のWebバージョンがあるんですが、それらがもう「Internet Explorer 11」はサポートしないよ!という話。OfficeのWebアプリの話であってWindows 10の「Internet Explorer」に対するサポートは特に変わりは有りません。実際に今回のMicrosoftの記事にもちゃんとこう書かれています。

but we want to be clear that IE 11 isn’t going away

(しかし、IE 11がなくなるわけではないことを明確にしておきます。)

“Microsoft 365 Blog”から引用

不要な人はもう削除してもいい

 なので2021年8月17日以降も「Internet Explorer 11」は使えます。ただ、ほとんどの人は「Internet Explorer」を使わないと開けないサイトは使ってはいないでしょう。私もそうです。もう「Internet Explorer」は要りません。ということで、特に私は必要ないので「Internet Explorer」を削除することにしました。

 いまだに“「Internet Explorer」はWindows の一部だから、アプリみたいにアンインストールできない”と思いこんでいる人が多いですが、そんな事はありません。たしかに標準のWebブラウザーとしてインストールされていますが、アンインストールも簡単にできるようになっています。

 実際にアンインストールの方法を確認してみると大きく2つの方法がありました。

スタートメニューや設定から「Internet Explorer」をアンインストール

 「Internet Explorer」はスタートメニューの[Windows アクセサリ]のグループの中にあります。このスタートメニューの「Internet Explorer」のアイコンを右クリックして、メニューの[アンインストール]を選択します。

 スタートメニューからたどる方法の他に、[Windows]キーを押して、“Inter……”と打てばスタートメニューの中を検索してくれるので、そこからでもOKです。ここから右クリックして[アンインストール]を選びます。

 [アンインストール]を選ぶと、「設定」アプリの中にあるスタートメニューのオプション機能の画面が表示されます。ここで、[Internet Explorer]を開いてアンインストールボタンを押すとアンインストールのプロセスが動きます。

 「Internet Explorer」自体は約3MBと今どきのアプリと比べたらものすごい小さいので、アンインストール自体は10秒もかかりませんでした。あとは再起動して終わりですね。

 なお、ここではスタートメニューの「Internet Explorer 11」のアイコンから設定画面に飛んできましたが、直接、「設定]-[アプリ]-[アプリと機能]-[オプション機能]からでも同じように処理することができます。

旧コントロールパネル経由でのアンインストール

 途中のプロセスまでは同じですが、旧コントロールパネル経由での削除方法も有りました。「設定]-[アプリ-[アプリと機能]までは同じですが、右上の[プログラムと機能]を選ぶと旧コントロールパネルの[プログラムと機能]のダイアログを表示してくれます。

 いやー、UI古いですね。DPIとか考慮されていないし。私はもうコントロールパネルを使うのは無理です。ほとんどは既に設定に移行されていて、残ったごく僅かな機能が必要なときだけコントロールパネルを開きますが、もう年に数回程度ですね。

 左の[Windows の機能の有効化または無効化]を選択すると、Windowsの機能一覧を表示したダイアログが開きます。いやいや小さくて可愛いですね。4Kモニターでドットバイドットで見たら多分チェックなんて押せないかもしれません。

 ここで「Internet Explorer 11」のチェックを外してOKを押し、処理を進めます。処理が終わったら再起動すればアンインストールは完了です。コントロールパネル経由ですが、実際にやっていることは設定と同じです。なので取り立ててこちらの方法を選ぶ理由は有りません。

削除した「Internet Explorer」の戻し方

 再起動したら、スタートメニューからも「Internet Explorer」がなくなりました。ただ、もし必要になったらまた再度インストールすることはできます。方法はアンインストールとほぼ同じです。

 「設定]-[アプリ]-[アプリと機能]-[オプション機能]-[機能の追加]を押すとインストールされていないWindows 10の機能があるので、「Internet Explorer 11」をチェックしてインストールボタンを押せば、ものの数秒でまたインストールされます。

にゃんとも:万が一のための「Internet Explorer」はとっとの削除してOKです

 ということで、「Internet Explorer 11」は来年以降もちゃんと使えます。ただMicrosoftも使えと言っているわけではなく、新しい「Microsoft Edge」なり「Google Chrome」なりを推奨しています。なので、とっとと消しちゃいましょう。どうしても「Internet Explorer」を使わないと開けないサイトを使う必要があるなら、ちゃんと“新しいブラウザに対応して下さい”とフィードバックをしたほうがいいですね。

 暑い日が続きます。さすがのにゃんこたちもクーラーの効いた部屋に集合してこの状態。これもにゃんこなりのフィードバックでしょうか? ご飯食べたい! 暑い! 飼い主うるさい! 遊んで、遊んで! 物言わぬニャン子供は結構フィードバック多いです。だいぶ飼い主も改善されました。