残業を減らす!Officeテクニック

ExcelとWord間でのコピペ作業を効率化! クリップボード履歴機能の活用方とは?

クリップボードの履歴を活用しよう!

 実務では、形式が異なるファイルから、必要な情報をまとめる場面がしばしばあります。例えば、Word文書の内容を一覧表に整えたり、Webページやメールから情報をまとめたりするケースです。

 いわゆるコピペ作業ですが、同じファイルを行き来するだけでも、無駄な操作を何度も繰り返している可能性があります。以下は、Wordファイルから必要な情報をコピーして、Excelの表に貼り付けている作業状況です。

Wordファイルから必要な箇所を選択してコピー
Excelのウィンドウに切り替えて貼り付けることが一般的だが、この例では、4項目で6人分なので、この操作を24回繰り返すことになる

 このような状況では、[Ctrl]+[C]でコピー、[Alt]+[Tab]でウィンドウ切り替え、[Ctrl]+[V]で貼り付けと操作する人が多いでしょう。しかし、結局は2つのウィンドウを行ったり来たりしているわけで、この例では、4項目×6人分で、24回繰り返すことになりますよね。

 今回紹介する[クリップボード]の機能も試してみてください。履歴として残っているので、貼り付けミスをしてもすぐに復帰できるメリットもあります。

 ここでは、WordからExcelへのコピペを例にしていますが、WordやPowerPointでも同様に操作できます。

必要な情報を順番にコピーする

 まずは“貼り付け先”のExcelの[ホーム]タブにある[クリップボード]を表示しましょう。操作時にクリップボードの履歴が残っていることもありますが、ここでは[すべてクリア]した状態で手順を進めます。

 なお、以下の手順のように1項目ずつ貼り付けずに、[すべて貼り付け]を使って履歴をすべて貼り付けてから、Excel上で操作することも可能です。好みで使い分けてください。

貼り付け先のExcelの[ホーム]タブにある[クリップボード]をクリックする
[クリップボード]が表示されました。履歴が記録されていない状態
Wordの画面に切り替える。文字列を選択して、[Ctrl]+[C]キーを押す
Excelの画面に切り替えると、コピーした文字列が記録されていることがわかる
Excelの表の項目順に文字列をコピーしていく。途中、Excelの画面に切り替える必要はない
続けて、文字列を選択して[Ctrl]+[C]キーを押す
文字列を選択して[Ctrl]+[C]キーを押す
コピーした文字列が記録されていることがわかる。履歴が多くなって扱いづらくなったら、[すべてクリア]をクリックして仕切り直してもいい

貼り付け作業を効率化する

 貼り付け先のセルを選択して、履歴をクリックすれば貼り付けられます。[Tab]キーを押すことでアクティブセルを右方向へ移動できるので覚えておくと便利です。なお、[すべて貼り付け]をクリックして、Excelに貼り付けてから作業してもいいでしょう。

貼り付け先のセルを選択し、クリップボードの履歴をクリックする。[すべて貼り付け]をクリックすると、記録されている履歴をまとめて貼り付けられる
クリップボードの履歴が貼り付けられた。[Tab]キーを押す
アクティブセルが右に移動した。履歴をクリックする
クリップボードの履歴が貼り付けられた。同様に作業を続けると効率が良い

 クリップボードの履歴を連続して貼り付ける際、タイミングによって以下のようなメッセージが表示されることがあります。[OK]をクリックして、やり直しましょう。また、間違えて記録してしまった履歴は[∨]から削除可能です。

タイミングによってこのようなメッセージが表示されることがある。[OK]をクリックしてやり直そう
不要な履歴は、マウスポインターを合わせて[∨]から[削除]を選択して削除可能

メールの内容も履歴に残せる

 Officeアプリ以外でコピーした内容もクリップボードに記録されます。例えば、メールの内容をコピーしても履歴に残るので、同様に貼り付けることができます。

メールの文字列を選択してコピーする
クリップボードに履歴が残る