どれ使う?プログラミング教育ツール
レトロなトッド絵のゲームが作れる子供向けプログラミングツール ~Microsoftの「Makecode Arcade」
2020年2月27日 06:55
2020年度からついに小学校でプログラミング教育が実施されます。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。
「Makecode」は、Microsoftが提供するオープンソースのプログラミング学習プラットフォームです。子ども向けのプログラミング学習を想定したさまざまなロボットやシングルボードコンピューターなどと連動したプログラミングアプリに活用されています。今回紹介する「Arcade」は、レトロなアーケードゲーム風のゲームを作ることができるアプリで、今年1月に一般公開されました。アプリ内にシミュレーターがついているので「Arcade」だけで楽しむことができますが、各社が対応のハード機器を出しているので、自分で作ったゲームを手のひらサイズの小さなハードウェア上でプレイすることもできます。
「Arcade」はWebブラウザーで利用します。「Makecode」のトップから「Arcade」を選んで入りましょう。
チュートリアルに挑戦
「Arcadeの」トップ画面からは、新しいプロジェクトを作ったり、チュートリアルに挑戦したり、ゲームサンプルを開いたりすることができます。初めてツールを使うときはチュートリアルから始めると把握しやすいので、[Tutorials]から[Chase the pizza]選びます。このチュートリアルでは、プレイヤーを操作してピザを取るミニゲームを作ります。
チュートリアルで作成するゲームの概要が示されたあと、プログラムの作成画面になります。「Arcade」の日本語版はありませんので(記事執筆時点)、本記事は英語版で紹介します。なお、「Google Chrome」の翻訳機能を使ってWebブラウザー側で日本語翻訳表示をした場合、ブロックのカテゴリー名やいくつかのボタンが日本語になりますが、チュートリアルの説明文は英語のままです。説明文と使用ブロックの対応関係を把握するには英語表示の方が便利です。
チュートリアルの説明に沿って、ブロックを配置し、指示に従って好きな色やキャラクターを選択していきます。チュートリアルの説明がスモールステップな上、ヒントの吹き出し表示で視覚的に説明してくれるのでとてもわかりやすいです。また、チュートリアルで使用するブロック以外は表示されないので迷わずに進めることができます。
ちょっとアレンジするだけで楽しい
チュートリアルの見本は、黄緑の背景に黄色いスマイルマークがプレイヤーになっていますが、背景色を赤、プレイヤーにサメを選んだだけで、ちょっと雰囲気が変わりました。ちょっとアレンジするだけで楽しさが増します。
ゲームらしい仕組みを作るには、いくつものステップが必要ですが、ゲームでよく使う動作が簡単にプログラムできるようにブロック化されています。まず、ゲームスタート時のプレイヤーと食べ物の設定をプログラムします。
次に、プレイヤーと食べ物が重なったときの挙動をプログラムします。点数を1点追加し、ピザの位置をランダムに変更し、10秒のカウントダウンを始めます。