石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』

都市開発シム「Cities: Skylines II」の新映像をとにかく1回見て!

発売は10月25日。2つのエディションと予約特典を確認しよう

 PCゲームに関する話題を、窓の杜らしくソフトウェアと絡め、コラム形式でお届けする連載「石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』」。PCゲームファンはもちろん、普段ゲームを遊ばない方も歓迎の気楽な読み物です。

待望の都市開発シム最新作

「Cities: Skylines II」の公式サイト

 都市開発シミュレーションゲーム「Cities: Skylines II(シティーズ:スカイライン2)」の発売日が10月25日(日本時間)に決まった。PC版はSteamとMicrosoft Store、およびParadox Interactiveの公式サイト(Steamキー付き)で販売され、予約受付が始まっている。ほかにPlayStation 5とXbox Series X|Sでも発売予定。

 前作「Cities: Skylines」から8年以上経っての続編となるが、その前作では今年5月にも新たなダウンロードコンテンツが追加されており、現在でも根強い人気を誇る。未だに本作を超える都市開発シミュレーションゲームが存在しない……と感じているのは筆者だけではないだろうし、その続編に大きな期待がかかるのも当然だ。

 キャッチコピーは「If You Can Dream It, You Can Build It」。日本語版では「想像できれば、創造できる」と上手に翻訳されている。前作はユーザーから「渋滞ゲー」と呼ばれるほど交通整理に難儀させられるゲームだったが、本作では想像できない大渋滞を創造しないといいなと思う。

 ひとまず本作について、現時点でわかっていることをまとめておきたい。

新たなゲーム映像が公開

Coming October 24th, 2023 I Pre-Order Now I Cities: Skylines II Official Gameplay Trailer

 発売日の発表に合わせて、新たなプロモーションムービーが公開されている。ムービーの最初に「All footage captured in-game(全ての映像はゲーム内のもの)」とあるのだが、前作とは映像の品質が格段に違うのがわかる。最初の注意書きを見ていなかったら、プリレンダリングのムービーとの切り貼りだと思ってしまいそうだ。

 これに対して、ゲームを操作しているであろうシーンは前作の仕組みをほぼ踏襲しているようで、プレイヤーにはおなじみの部分が多い。実際にどのような操作系を採用しているかまではわからないが、似たようなプレイ感で、圧倒的にクオリティの高い街が作れるのは間違いないだろう。前作のプレイ経験の有無を問わず、このムービーは一見の価値がある。

2種類のエディションと予約特典

Steamで予約受付中

 本作には通常版とUltimate Editionの2種類のエディションが用意されている。通常版は文字通り、ゲームの基本パッケージのみ(もちろんこれだけで遊べる)。本稿執筆時点で予約が可能なのは、Paradox Interactiveの公式サイトとSteamのみで、通常版は5,390円(49.99ドル)、Ultimate Editionは9,690円(89.99ドル)となっている。

 Ultimate Editionにはゲームの基本パッケージに加えて、下記の拡張パックが付属する。ただし拡張パックの多くは、本作の発売以降に提供される。発売と同時に提供されるのは「San Francisco Set」のみなので、とりあえず通常版を買っておいて、後から必要な拡張パックを選ぶのもいいだろう。

 なおUltimate Editionの内容を個別に購入すると116米ドル(拡張パックの日本円価格は不明)。Ultimate Editionと比較すると22%OFFになるそうだ。

  • 10月24日 : San Francisco Set Instant Unlock
  • 2023年第4四半期 : Beach Properties Asset Pack、Deluxe Relax Station(ラジオ)
  • 2024年第1四半期 : Content Creator Pack(Urban Promenades、Modern Architecture)、Soft Rock Radio(ラジオ)
  • 2024年第2四半期 : Bridges & Ports Expansion、Cold Wave Channel(ラジオ)

 両エディション共に予約特典も用意されており、9つのランドマークビルと、タンペレ(本作の開発会社Colossal Orderの本拠地であるフィンランドの都市)のマップが含まれている。ランドマークビルは、London Eye、Notre Dame、National Gallery、Grand Hotel、Botanical Garden、Nasinneula、Xi'an Bell Tower、Sungnye、National Dietの9つ。

 ゲームの映像が美しくなった分、動作環境は前作よりかなり引き上げられている。ビデオカードは最低環境でGeForce GTX 780/Radeon RX 470、推奨環境でGeForce RTX 2080 Ti(11GB)/Radeon RX 6800 XT(16GB)となっている。推奨環境はかなり高めなので、美しい映像でプレイしたい人は要確認。特にビデオメモリは推奨環境で11~16GBのものが示されており、多めのものを選ぶ方がよさそうだ。

 対応言語については、Steamの情報には日本語も含まれている。本作に日本語化MODは必要なさそうなので安心して欲しい。

前作から何がどう変わったのかは今後の情報を待とう

 ゲームに関する情報は、公式サイト(英語)で今後、週1回のペースで詳細が明かされるようだ。既に概要は公開されており、道路がより柔軟に敷けることや、より高度な交通AIの導入など、気になる内容が並んでいる。

 公式サイトではこのほか、本シリーズ作品に関するニュースやアップデート情報を受け取れるニュースレターも提供している。本作に関する最新情報を受け取りたい方は登録しておこう。

 ムービーやスクリーンショットを見る限り、映像がとても綺麗になっているが、ゲーム内容にそれほど変化はないようにも見える。都市開発シミュレーションの続編なのだから、そこまで大きな変化がないのは当然ではあるが、おそらく多くのプレイヤーは「それでいいんだよ」と言ってくれそうな気がする。

 果たして前作をさんざんやり込んだプレイヤー達を満足させられる内容になっているのか。そして筆者のように資金無制限で思考停止してゆるゆる遊ぶ勢(がどれくらいいるのか知らないが)も引き続き許される内容なのか。4カ月後の発売が楽しみだ。

各種インターフェイスは前作で馴染みのある印象だが、映像は格段に美しくなっている

著者プロフィール:石田賀津男(いしだ かつお)

1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。

・著者Webサイト:https://ougi.net/

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