やじうまの杜

「Google ドライブ」のアカウント移行期限は9月30日まで!【再掲】

作業は結構簡単。ストリーミング同期・マルチアカウント対応の新アプリは移行の価値高し

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[2021年9月30日編集部注] 移行期限が9月30日までのため、再掲しました。

新しいパソコン版「ドライブ」アプリのメイン画面

 お盆休み前から、「バックアップと同期」(Backup and Sync)アプリからパソコン版「ドライブ」アプリ(Drive for Desktop)へのアカウント移行が開始されています。編集部の環境にもアカウント移行ウィザードが現れたので、さっそく試してみました。

 とはいっても、ウィザードの案内に従って作業を進めていくだけ。ステップ数は比較的多く、細々と手を動かさなければならないところもありましたが、基本的には[次へ]ボタンをポチポチと押していくだけで、アカウントの移行はあっさり完了してしまいました。簡単すぎて拍子抜けですね。

[パソコン版 Google ドライブへのアカウント移行]ウィザード
古い「バックアップと同期」アプリと新しいデスクトップ版「Google ドライブ」アプリの比較。「ストリーミング」という新しい同期方法(後述)が選べるのが大きな違い
「バックアップと同期」アプリでログインしていたアカウントが自動検出されるので、[ログイン]をクリックしてWebブラウザーでログインする
Webブラウザーのログイン画面。新しいデスクトップ版「Google ドライブ」アプリに既存のアカウントを認識させる
古い「バックアップと同期」アプリから新しいデスクトップ版「Google ドライブ」アプリへの移行処理。通常、1分以内に完了する
アカウントの移行処理が完了。PCとクラウドで同期するよう指定しているにもかかわらず、処理から漏れているファイルがないかを確認
問題のある同期ファイルはなかったようだ。設定の確認画面へ移る
同期方法は「ミラーリング」。あとで「ストリーミング」への切り替えも可能
設定の最終確認
古い「バックアップと同期」アプリの削除。あとからでも可能だが、時間があるならついでにやっておこう
新しいデスクトップ版「Google ドライブ」アプリの初期化
古い「バックアップと同期」アプリのアンインストール処理が開始される
新しいデスクトップ版「Google ドライブ」アプリのセットアップとアカウント移行が完了。[パソコン版ドライブを開く]ボタンを押せば、新しいアプリが起動する

 [パソコン版ドライブを開く]ボタンを押せば、新しいアプリが起動します。最初に使い方のガイドが表示されるので、これでだいたいを把握しておきましょう。

新しいデスクトップ版「Google ドライブ」アプリが起動
バックアップ機能(後述)
同期機能(後述)
最大4つ前のアカウントを同時に接続可能

 初めはちょっとややこしく感じられるかもしれませんが、新しいデスクトップ版「Google ドライブ」アプリでできることは大きく分けて2つです。

  • バックアップ:指定したローカルフォルダーの内容をクラウド(「Google ドライブ」または「Google フォト」)に保存します
  • 同期:「Google ドライブ」をローカルPCでブラウジングし、クラウドファイルにアクセスする

バックアップ

大事なファイルをなくさないように、指定したフォルダーをクラウドへ保存しておける「バックアップ」

 大事なファイルをなくさないように、クラウドへバックアップする機能です。バックアップ先は、「Google ドライブ」と「Google フォト」が選べます。

  • Google ドライブ:フォルダーにあるすべてのファイルを保存
  • Google フォト:フォルダーにある写真と動画だけを保存

 両方にバックアップすることもできますが、その場合はクラウドストレージの消費が大きくなる(重複してバックアップされる)ので注意してください。

バックアップ先は、「Google ドライブ」と「Google フォト」が選べる

 ちなみに「Google フォト」へバックアップする際、以前は[保存容量の節約画質](以前のオプション名は「高画質」)というオプションを有効化すること、品質こそ少し劣化するものの、無限にバックアップできていました。現在はこのサービスは利用できないので、クラウドストレージを節約したいといった特別な理由でもない限り、初期設定の[元の画質]のままでよいでしょう。

「Google フォト」へバックアップする際は品質(アップロードサイズ)を選べるが、無限バックアップサービスが終わった今では設定の重要性は低下

同期

 「Google ドライブ」にあるファイルを「エクスプローラー」で閲覧・編集できるようにします。アカウントを1つ接続すると、「G」というドライブレターで仮想ドライブが作成され、そこで「Google ドライブ」と同期されたファイルをブラウズできます。

「Google ドライブ」にあるファイルを「エクスプローラー」で閲覧・編集できるようにする「同期」
Gドライブで「Google ドライブ」を閲覧できる(後述のように、マルチアカウントにも対応

 同期方法は、以下の2種類から選べます。わかりやすいのは「ミラーリング」ですが、ディスクの空き容量が少ないPCでは「ストリーミング」がお勧めです。

同期方法は「ミラーリング」と「ストリーミング」の2種類
  • ミラーリング:クラウドのファイルをすべてローカルに保持(コピー)します。わかりやすく、インターネット接続がなくてもファイルが使えるのがポイント
  • ストリーミング:「エクスプローラー」にはクラウドファイルがすべてローカルにあるように見えますが、実体はありません。ファイルを開くなどしたときに、オンデマンドでクラウドからローカルにダウンロードします(要インターネット接続)。使わないファイルがローカルストレージを占有することがないので、ディスクの空き容量が少ないPCで便利ですが、少し使い方がややこしいかもしれません

 「ストリーミング」のデメリットは、出先でインターネット接続がないとき、必要なファイルにアクセスできない場合がある点です。一度でも利用したことのあるファイルならば、ローカルにファイルの実体がダウンロードされていて開ける可能性がありますが、そうでない場合は不可能です。インターネット接続がない環境でもアクセスする可能性のあるファイルは、あらかじめ右クリックメニューの[オフラインで使用可能にする]オプションを選んでおくとよいでしょう。不要になれば[オンラインでのみ使用可能にする]へ切り替えておけば、ローカルストレージが解放されます。

「ストリーミング」のデメリットはいざというときにファイルが使えないかもしれないこと。使いそうなファイルにはオフライン利用の設定を

 そして、新しいパソコン版「ドライブ」アプリの最大の魅力は、4つまでのアカウントを登録できる点でしょう。2つ目以降のアカウントの「Google ドライブ」には、H、Iというドライブレターが割り当てられ、Gドライブと同じように扱えます。ドライブレターはカスタマイズも可能なので、会社のアカウントならば「K」、大学のアカウントならば「U」などとしてもいいかもしれませんね。

新しいパソコン版「ドライブ」アプリの最大の魅力は、4つまでのアカウントを登録できる点
2つ目以降のアカウントの「Google ドライブ」には、H、Iというドライブレターが割り当てられる
ドライブレターはカスタマイズも可能

 古い「バックアップと同期」アプリが利用できるのは、2021年9月いっぱい。まだ1カ月ちょっとの余裕がありますが、大事なファイルを失う前に、暇を見つけて片づけておきましょう!