やじうまの杜
CSVファイルが勝手に「Excel」ファイルに? 「OneDrive」の謎仕様に驚きと戸惑いの声
コンシューマー向けのみの仕様、ビジネス向けでは起こらない
2022年11月25日 06:55
「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
いささか旧聞に属しますが、「OneDrive」の不可解な仕様が「Twitter」で話題になっていました。CSVファイルを開くと、勝手に「Excel」ファイル(XLSX形式)へ変換されてしまうのだそうです。
は? csv ファイルを OneDrive で開くと勝手に xlsx に変換したあげく元の csv ファイル消えるじゃん.「編集できるように変換しています」じゃあないんだよこれ実装したエンジニアは正気か? 正気じゃないな,よし Microsoft は焼き払え.
— Tomoki UDA (@t_uda)November 7, 2022
編集部でも試してみましたが、確かにWeb版「Excel」で開く過程でファイル形式の変換が行われていました。
CSVファイルは、それぞれのデータをカンマ(,)と改行で区切っただけの、単なるテキスト形式です。そのため、テキストやテーブルの装飾、データの加工・集計結果、作成したグラフなどを保持しておくことができません。その点、XLSXファイルならば問題はありません。
そのため、Microsoftが気を利かせてファイルの形式変換を自動で行うという仕様になっているようなのですが……たとえ初心者のための「親切」だとしても、いつの間にかオリジナルのファイルがなくなってしまうのは一般のユーザーにとっては想定外の動作で、心臓に悪い仕様だといえます。XLSXファイルを扱うには「Excel」が必要で、テキストエディターで気軽に閲覧・編集できるCSVファイルに比べ汎用性に欠ける点、ファイルサイズがちょっと大きくなる点も気になります。
CSVファイル | Excel(XLSX)ファイル | |
---|---|---|
書式・グラフなどを含むことのできる表現力 | × | ○ |
テキストエディターで開ける汎用性 | ○ | × |
ファイルのサイズ | ○ | △ |
一応、ファイルの[バージョン履歴]メニューからオリジナルのCSVファイルを取得・ダウンロードすることはできますが(残っていればの話ですが……)、自動変換の後もオリジナルのファイルを残すなりの対応もほしいところです。
ちなみに、この自動変換の仕組みはビジネス向けの「OneDrive」にはないとのこと。
これ、コンシューマ向けの OneDrive の話なんですね。試したら確かにそうなる。
— HIRANO Ai | MVP 👉 ❤️ SharePoint (@ai_yamasaki)November 8, 2022
OneDrive for Business では勝手に変換をされることはないので、Microsoft 365 Business や Enterprise など使っている方は対象外ですね。https://t.co/lnqv3sHJaP
編集部にて「Microsoft 365 Business」で検証したところ、CSVファイルは勝手にXLSXファイルへ変換されず、そのままWeb版「Excel」で開くことができました。ただし閲覧専用で、編集するにはXLSXファイルへの変換が必要になります。