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【第14回】
2002年 窓の杜大賞の各受賞者のみなさんにメールインタビュー
「Sleipnir」「Opera」「窓立て2」「絵師のえそらごと」「みかちゃん」が登場
(03/01/23)
窓の杜の読者のみなさんなら、それぞれに気に入って使い続けているオンラインソフトがあるはず。そしてそのソフトに愛着がわけばわくほど、どんな人が作ったのかが気になってくるから不思議。そこで「このソフト作った人はどんな人?」では、普段はお目にかかれないオンラインソフト作者さんにみなさんの代わりにお話を伺って、ソフトを作っている作者さんがどんな人なのか、お伝えしていこう。
第14回目は、2002年 窓の杜大賞で各賞を受賞した作者のみなさんに、メールでインタビューを行った。
■ 窓の杜大賞を受賞した「Sleipnir」の柏木 泰幸さん
柏木 泰幸さんは、21歳の大学生。好みのWebブラウザーが見つからなかったため、プログラミングの勉強も兼ねて「Sleipnir」を作られたそうです。
窓の杜大賞を受賞した感想をお聞かせ下さい。
皆様の投票のおかげで大賞を受賞することができ大変感謝しています。今後の開発の励みにします。この場を借りてお礼申し上げます。
「Sleipnir」を制作することになったきっかけや、制作時に工夫した点、気を遣った点などがあれば、お聞かせ下さい。
以前から使っていたWebブラウザーのバージョンアップが長期間停止していたので、それと同じような操作性のWebブラウザーがほしくなりました。公開中のいろいろなWebブラウザーを試してみましたが、どうも自分にあった物がなかったためプログラミングの勉強も兼ね、自作しました。
工夫した点はなるべく多くのユーザーが満足できるように様々な点をカスタマイズできるようにしたことです。デザインにもある程度気を遣っています。
「Sleipnir」を使っているユーザーに一言お願いいたします。
そろそろ就職活動やテストで忙しくなり、しばらく「Sleipnir」の更新&サポートができないかもしれませんが、暇を見つけてがんばりますので暖かく見守っていただけると幸いです。
□Sleipnir Support Page
http://www20.pos.to/~sleipnir/
□窓の杜 - Sleipnir
http://www.forest.impress.co.jp/library/sleipnir.html
■ 金賞を受賞した「Opera」の国内販売元、(株)トランスウエアの木下 陽代志さん
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木下 陽代志さん |
木下 陽代志さんは、日本国内で「Opera」を販売している(株)トランスウエアの代表取締役をなさっています。
金賞を受賞した感想をお聞かせ下さい。
日本語版リリース後から、まだ1年も経たないうちに窓の杜大賞の金賞を受賞できたことは大変光栄に思います。これは、多くの「Opera」ファン皆様や支援サイトのお陰であります。
「Opera」を制作することになったきっかけや、制作時に工夫した点、気を遣った点などがあれば、お聞かせ下さい。
インターネット全般で使いやすいような機能やインターフェイスを追求し、ユーザーに親しみのあるWebブラウザーを目標として制作されています。
「Opera」を使っているユーザーに一言お願いいたします。
「Opera」は、Windows版以外にLinux版やMac版がリリースされておりますが、まもなく新バージョンの「Opera」v7がリリースされます。ユーザーの意見も多く取り入れ開発されているソフトですが、これからも不具合点などを含めフィードバックを頂きたいと思います。
また、まだ「Opera」を体験していない知人や友人の方に「Opera」を勧めて頂けたら幸いです。
□Opera日本語サイト - The Best Internet Experience
http://jp.opera.com/
□窓の杜 - Opera
http://www.forest.impress.co.jp/library/opera.html
■ ユニーク賞を受賞した「窓立て2」の篠原 隆之さん
篠原さんが、「(初代)窓立て」を経て、「窓立て2」を完成させるまでのお話を伺うことができました。
ユニーク賞を受賞した感想をお聞かせ下さい。
「ユニーク賞」をどうもありがとうございます。思えば、プログラムで賞をもらったのはこれが初めてかも知れません。プログラムを作っていて一番うれしい時は、やはり使ってくれた人から感想がもらえた時ですが、こうやって受賞という形で評価されるのもうれしいですね。
誰も作らないものを作りたい、と思って開発しているので、この「ユニーク賞」はとても気に入りました。
「窓立て2」を制作することになったきっかけや、制作時に工夫した点、気を遣った点などがあれば、お聞かせ下さい。
きっかけは、ウィンドウを画面の中で回転させられたら楽しいだろうな、という単純な思いつきです。
当然ですが「窓立て2」の前に「(初代)窓立て」がありまして、最初は、映画のスタッフロールが画面の手前下から奥に向かって流れるように表示されているのを見て、Windowsのコンソールもあんな風になったらいいな、と思って挑戦したわけです。当時も変形したウィンドウをそのまま機能させる方法を探したのですが、やっぱり無理そうだとすぐに分かったので方針を変えて、たとえ見かけ倒しでも面白ければいいや、という気持ちで「(初代)窓立て」を発表しました。
ただ、「(初代)窓立て」は実際に一発芸的だったので「…でもこれはジョークソフトだな」とすぐ冷めてしまうところがもったいない。そこで、操作性と実用性にこだわって作り直したのが「窓立て2」です。いろんな工夫を盛り込んで、できるだけ快適に使えるものを目指しています。操作方法では、個人の好みが分かれる部分を設定から変更可能にしてあります。その辺りの出来は少し自信があります。
でも、一番気を遣っていることはバグです。個人開発なので限界もありますが、ユーザに安心して使ってもらえるようにいつも念入りにチェックしています。
「窓立て2」を使っているユーザーに一言お願いいたします。
たぶん5年後くらいのパソコンは立体的なウィンドウ表示が当たり前になってると思いますけれど、それまでは是非「窓立て2」で未来感覚をお楽しみ下さい。「こうした方がいい!」というアイデアもお待ちしております。一緒にアニメやSFのような世界を作りませんか?
□窓立て&C++のページ
http://www.ksky.ne.jp/~seahorse/
□窓の杜 - 窓立て2
http://www.forest.impress.co.jp/library/madotate.html
■ キャラクター賞を受賞した「絵師のえそらごと」のオシロさん
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オシロさん |
オシロさんは27歳の男性で、お味噌屋さんをなさっているそうです。ホームページでもお味噌関連の商品を売っていらっしゃいます。
キャラクター賞を受賞した感想をお聞かせ下さい。
非常にうれしいです。賞を頂くのは初めてなので恐縮です。これを機に、また新しいソフトでも作っていきたいと思います。
「絵師のえそらごと」を制作することになったきっかけや、制作時に工夫した点、気を遣った点などがあれば、お聞かせ下さい。
きっかけは、1年サイクルぐらいで何か作れるものはないかなと思い、考えはじめました。そもそも絵画は好きで、まっさらな気持ちで絵を描いたら面白いだろうと思い、このソフトを作りました。
また、絵師はできるだけ自由に、ユーザの思い通りに行かないようにしようと心がけました。しかし、あまりにも思い通りにいかないようにすると、まともな絵を描く絵師が出現しなくなるので、その辺のバランスに気を遣いました。
「絵師のえそらごと」を使っているユーザーに一言お願いいたします。
毎日、味噌汁を飲みましょう。
□絵師のえそらごと
http://www.esola.co.jp/
□窓の杜 - 絵師のえそらごと
http://www.forest.impress.co.jp/library/eshinoesolagoto.html
■ 作者賞を受賞した、「みかちゃん」のみかちゃんさん
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みかちゃんさん |
みかちゃんさんは、26歳で主婦をなさっているそうです。オリジナリティーあふれる文字が人気となりました。
作者賞を受賞した感想をお聞かせ下さい。
ノミネートされていたのでさえびっくりだったのですけれど、賞を頂いてさらにびっくりです。コツコツ作ってよかったなと思った瞬間でした。
「みかちゃん」を制作することになったきっかけや、制作時に工夫した点、気を遣った点などがあれば、お聞かせ下さい。
フォントを作るきっかけとなったのは、インターネットでフォントを作っている人のページを見たことです。自分の書いた字が画面で表れることに面白みを感じました。
制作時の工夫は特になく(汗)、ひたすら漢字を書くことだけに集中しました。これからのバージョンアップでばらつきなどを改善していきます。
「みかちゃん」を使っているユーザーに一言お願いいたします。
たくさんの方に使ってもらえてとってもうれしいです。バージョンアップは続けていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。
□オリジナルフォント【みかちゃん】
http://mikachan-font.com/
□窓の杜 - みかちゃん
http://www.forest.impress.co.jp/library/mikachan.html
(岩崎 綾)