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Mozilla、モバイルブラウザー「Firefox Focus」のAndroid版を“GeckoView”ベースに
iOS版も更新、使い勝手の向上やプラットフォーム固有の改善も
2018年10月4日 17:25
Mozillaは10月2日(米国時間)、モバイル向Webブラウザー「Firefox Focus」のアップデートを発表した。今回のアップデートではさまざまな改善が加えられているが、中でも注目したいのがAndroid版「Firefox Focus」で“GeckoView”が採用されたことだ。
「Firefox Focus」は、プライバシーの保護に特化したWebブラウザーアプリ。ブラウジングを妨げモバイルデータ通信を浪費する広告をブロックし、プライバシーを侵害するWebサイトの追跡機能(トラッカー)からユーザーを守ることができる。ワンタップですべての痕跡を消去する機能を備えており、デバイスに閲覧履歴を残すことなく安心してWebを楽めるのも特徴だ。対応OSはiOSとAndroidで、それぞれのアプリストアから無償でダウンロードできる。
「Firefox Focus」はユニークなブラウザーアプリだが、コアとなっているのはOS標準のWebコンポーネントで、本家「Firefox」の“Gecko”ではなかった。Android版の場合、“Chromium”をベースとした“WebView”が採用されていたが、機能面で不足があったという。また、本家「Firefox」で計画されている次世代のプライバシー保護機能を実装するためにも、独自エンジンである“Gecko”の導入が必要だった。
今回、Android版「Firefox Focus」で採用された“GeckoView”は、“Gecko”をベースとしたWebブラウザーコンポーネントだ。再利用可能なAndroidライブラリとしてパッケージ化されているため、他のアプリケーションでも「Firefox Quantum」の改善の恩恵を受けられるだろう。実際、仮想現実(VR)ヘッドセット向けの「Firefox Reality」では“GeckoView”が採用されているという。
そのほかにも、今回のアップデートではスタート画面上に「Firefox Focus」を利用する上でのヒント(Tips)が表示されるようになった(ただし、iOS版は英語)。利便性を高めるために検索候補のサジェストを表示する機能も追加されたが、これはプライバシー保護のため追加のオプションとなっている(Android版でのみ確認)。利用する場合は、手動で有効化する必要がある。
さらに、プラットフォーム固有の改善も施された。iOS版では「iOS 12」で追加された“Siri ショートカット”をサポート。Android版では「Android 9 Pie」のデザインにあわせたユーザーインターフェイスの改善が行われた。
ソフトウェア情報
- 「Firefox Focus: プライバシーブラウザー」iOS版
- 【著作権者】
- Mozilla
- 【対応OS】
- iOS 11.0以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 7.0.1(18/10/03)
- 「Firefox Focus: プライバシー保護ブラウザー」Android版
- 【著作権者】
- Mozilla
- 【対応OS】
- Android 5.0以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 5.2(18/10/02)