やじうまの杜

Android版「Firefox」が新設計のニューバージョンにスイッチ中! 旧版と何が違う?

体感できるパフォーマンス向上とデスクトップ版でお馴染みの“強化型トラッキング防止”が魅力

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新しくなったAndroid版「Firefox」

 新しいAndroid版「Firefox」へのスイッチが始まっているようで、“Twitter”でも何件か報告を目にしました。古いAndroid版「Firefox」とはどう違うのでしょうか?

 新しいAndroid版「Firefox」の特徴は、「GeckoView」という独自実装のWebブラウザーコンポーネントを採用していることです。「Firefox Preview」としてテストされていたもので、以前のものより動作速度が向上しています。編集部でもチェックしてみましたが、確かに体感できるだけのパフォーマンスアップがあるようです。キャッシュなどがたまっていってもこれが維持されるのかはある程度期間を設けて試してみないことにはわかりませんが、印象は悪くありません。

 また、デスクトップ版にも導入されている“強化型トラッキング防止”機能(Enhanced Tracking Protection、ETP)も魅力。Webサイトをまたいでユーザーの行動を追跡(トラック)するトラッカーCookieや、Webの閲覧中にこっそり暗号通貨の採掘を行う暗号通貨マイニング、断片的情報から個人の識別を図るフィンガープリント(指紋)採取などをブロックし、「Firefox」ユーザーが快適に・安心してWebを利用できるようにしてくれます。強度を“標準”、“厳格”、“カスタム”の3つから選べるのもデスクトップ版と一緒ですね。

デスクトップ版にも導入されている“強化型トラッキング防止”機能

 モバイル版ならではの新機能も導入されています。たとえば閲覧ページを“コレクション”に追加すれば、「Firefox」の初期画面から簡単にアクセスできて便利。名前を付けて複数の“コレクション”を管理したり、“コレクション”を他のユーザーと共有することもできます。クリップボードにコピーすればURLリストを得られるので、メモアプリやブログに貼り付けて利用してもいいですね。

閲覧ページを“コレクション”に追加すれば、「Firefox」の初期画面から簡単にアクセスできて便利

 一方で、ユーザーインターフェイスに若干変更があり、それに戸惑う声も聞かれます。一番目に付くのはアドレスバーが画面下に表示されるようになったことですが、これはカスタマイズ画面で上に戻せます。多少の馴れは必要になるかもしれませんが、広くシンプルなデザインは悪くないと感じます。

アドレスバーが画面下に表示されるように。元に戻すことも可能。ダークテーマやリーダーモードにも対応

 一番の問題は、利用できる拡張機能に制限があることでしょう。現在のところ、Mozillaがおすすめする一部のアドオンしか使えないので、拡張機能をバリバリ使っていたユーザーにとっては不便かもしれません(私は困りませんでした!)。

現在のところ、Mozillaがおすすめする一部のアドオンしか使えない

 なお、新しいAndroid版「Firefox」は以下の要件を満たす場合、自動でアップグレードされます。

  • 従来のAndroid版「Firefox」アプリの自動更新が有効
  • Android版「Firefox 59」以降を利用している
  • OSが「Android 5」以降になっている

 場合によっては、OSや「Firefox」のアップデート、端末の買い替えが必要になるでしょう。アップグレードしたAndroid版「Firefox」を元に戻すことはできません。とはいえ、旧バージョンは年内にもアップデートが終了してしまうため、できるだけ早めの移行をお勧めします。