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AMD CPUに待望の“Nested Virtualization”対応 ~プレビュー版「Windows 10」で

「同期電話」アプリからAndroidスマホの楽曲再生をコントロールする機能も一般展開

ポケットやカバンにAndroidスマートフォンを入れたまま、PCから楽曲の一時停止や選曲が行える

 米Microsoftは6月10日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 19645を“Windows Insider Program”の“Fast”リングに参加するユーザーに対して公開した。“Windows Update”を介して最新ビルドへアップデートできる。

 “Windows Insider Program”の“Fast”リングは、開発ブランチのビルドを直接提供するリング。次期バージョンの「Windows 10」に採用されるとは限らないものの、新機能がいち早く実装・テストされる。

 本ビルドでは、4月に発表された「スマホ同期」アプリからAndroidスマートフォンのミュージック再生をコントロールする機能が一般提供されることが発表された。ポケットやカバンにスマートフォンを入れたまま、PCから楽曲の一時停止や選曲が行える便利な機能だ。

 そのほかにも、「Windows Subsystem for Linux 2(WSL 2)」で使用するLinuxカーネルの提供方法が変更された。このビルドではWindowsイメージからLinuxカーネルが削除され、代わりにサードパーティー製ドライバーなどと同様に、必要に応じて“Windows Update”からされるようになる。

 また、AMD製CPUで“Nested Virtualization”がサポートされた。これは「Hyper-V」仮想マシン上で「Hyper-V」仮想マシンを入れ子運用できるようにする機能で、たとえば仮想マシン上の開発環境でAndroidエミュレーターを使ったデバッグを行いたい場合や、仮想マシンで「Hyper-V」コンテナーを利用したい場合に役立つ。Intel製CPUでは2015年からサポートされていたが、AMD製CPUでは長く利用できず、ユーザーから対応を求める声が多く寄せられていた。

AMD製CPUで“Nested Virtualization”がサポート

 執筆時現在、AMDプラットフォーム向けので“Nested Virtualization”はプレビュー版という扱い。いくつかの要件が課せられているので注意したい。

  • Build 19636以降の「Windows 10」
  • 第1世代以降の“AMD Ryzen”または“AMD EPYC”CPU
  • ゲストOSはホストOSと同じ、もしくはより新しい「Windows 10」ビルドのみ。将来的にはLinux KVMゲストもサポート
  • v9.3以降の仮想マシンを作成(「PowerShell」コマンドの例:New-Vm -VMName “L1 Guest” -Version 9.3)