ニュース
「Edge」の開発ツールを統合し「Visual Studio Code」でWebアプリの開発を完結
Microsoftが「Microsoft Edge Tools for VS Code」拡張機能を一般リリース
2020年10月6日 06:30
米Microsoftは10月1日(現地時間)、「Visual Studio Code」向け拡張機能「Microsoft Edge Tools for VS Code」の一般リリースを発表した。同社は「Microsoft Edge」の開発者ツールを「Visual Studio Code」に埋め込む「Elements for Microsoft Edge」をテストしてきたが、今回発表された「Microsoft Edge Tools for VS Code」は、それをさらに発展させたものだ。
「Visual Studio Code」でWebアプリケーションを開発する際、コードエディターとは別にデバッグ用のWebブラウザーを起動し、開発サイトの機能やデザインをWebブラウザーのデベロッパーツールでチェックし、問題点があればコードエディターに戻って修正を行うのが一般的だ。すると、どうしてもコードエディターとWebブラウザーの切り替えが多くなり、開発効率が低下してしまう。そこで「Edge」の開発ツールをコードエディターに統合し、シームレスに開発が行えるようにしたのが「Elements for Microsoft Edge」であり、今回リリースされた「Microsoft Edge Tools for VS Code」だ。
「Microsoft Edge Tools for VS Code」の特徴は、新たに2つの実験的機能が取り込まれていることだ。
1つ目は、デバッグする「Edge」インスタンスを“ヘッドレス”で起動できるようになった点だ。ヘッドレスとはUI(ウィンドウやツールバーなど)を伴わずに「Edge」のエンジンだけを呼び出せるようにしたモード。これを使えばわざわざWebブラウザーを別のウィンドウにポップアップさせなくても、完全に「Visual Studio Code」内でプレビューを表示できる。
2つ目は、[ネットワーク]ツールがサポートされたことだ。「Edge」の開発ツールで一番利用されるのはWebページの構造を解析する[要素]ツールであり、これは従来の「Elements for Microsoft Edge」だけで事足りた。しかし、それに匹敵するぐらい使われている[ネットワーク]ツールはサポートされておらず、ネットワークに関連する問題はデバッグ用の「Edge」を起動するか、別の拡張機能を導入する必要があった。既定では無効化されているが、これを利用すればWebアプリの開発をほぼ「Visual Studio Code」上だけで完結できるようになるだろう。
「Microsoft Edge Tools for VS Code」は現在、“Visual Studio Marketplace”から無償でダウンロード可能。「Visual Studio Code」の拡張機能マネージャーから検索して導入することもできる。ソースコードは“GitHub”で公開されており(ライセンスは“MIT License”)、不具合の修正や機能の追加リクエストはそちらで受け付けている。
ソフトウェア情報
- 「Microsoft Edge Tools for VS Code」Visual Studio Code拡張機能
- 【著作権者】
- Microsoft
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.9(20/10/03)