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「Microsoft Edge」の開発者ツールはパーソナライズも充実 ~日本語化、テーマ、ツールレイアウト
使いこなしてWebデバッグを実りあるものにしよう
2021年9月16日 17:09
「Microsoft Edge」の開発者ツール(DevTools)はデバッグに必要な機能だけではなく、自分好みにカスタマイズするパーソナライズ機能も充実している。米Microsoftは9月14日(現地時間)、その一部を紹介する記事を公式ブログ「Microsoft Edge Blog」で公開した。
ツールの追加・削除・移動
「Edge」の開発者ツールは[F12]キーでアクセス可能。これは「EdgeHTML」ベースの古い「Edge」から受け継がれているキーボードショートカットだが、「Google Chrome」に合わせて[Ctrl]+[Shift]+[I]キーで開くことも可能だ([I]キーは「Inspect」(調査する)からきているものと思われる)。
この開発者ツールは約30のツールから成っており、よく使うものをタブバーの[+]ボタンから追加して、他のツールと切り替えながら利用する仕組みになっている。しかし、タブバーのスペースは限られており、すべてのツールを表示しておくには足りない。
そこで、「Edge」ではそれぞれのタブに[×]ボタンが設けられており、簡単にタブバーからツールを取り除けるようになっている。これは「Chrome」でも利用可能。ただし、[要素]、[コンソール]、[ソース]のタブだけは消すことができない。もっともこれらのツールは基本中の基本ともいえるもので、非表示にしたい開発者はあまりいないだろう。
最後にもう一つ覚えておきたいのは、[Esc]キーでトグルできるドロワー(引き出し)パネルだ。ドロワーは有効にしたときだけ開発者ツールパネルの下部に現れるので、時々使いたいツールをしまっておくのに便利。「Edge」ではタブの右クリックメニューからツールをドロワーへ移動させることができるので、利用頻度の低いツールはドロワー送りにしておくとよいかもしれない。なお、逆にドロワーから通常のパネルへ移動させることも可能。
ツールについて学ぶ
タブバーの[+]ボタンからツールを使うときに感じるのは、実にさまざまなツールが「Edge」の開発者ツールに備わっているということだ。なかには使い方がさっぱりわからないものもある。
そんなときは[DevTools のカスタマイズと制御](横3つの点アイコン)-[ヘルプ]-[DevTools のヒントを切り替える]コマンド([Ctrl]+[Shift]+[H]キー)を利用してみよう。マウスカーソル下のツールパネルがハイライトされ、当該ツールの役割をツールチップで解説してくれる。ドキュメントへのリンクも完備している上、なかには動画付きのものもあり、なかなか親切だ。
言語の変更
「Edge」の開発者ツールは早くから多言語対応しており、日本語でも快適に利用できる。初期設定ではOSの言語がそのまま反映されるが、とくに希望する言語があるならば設定画面([F1]キー)で表示言語をカスタマイズできる。
ちなみに、この機能は「Chrome」にも導入予定だ。
カラーテーマのカスタマイズ
「Edge」の開発者ツールはかつて明暗2つのテーマのみをサポートしていたが、最近のバージョンではさらに9つのテーマを選択できる。[Ctrl]+[Shift]+[P]キーを押してコマンドパレットを開き、「外観」「テーマ」などと入力すれば切り替え可能なテーマがサジェストされる(ここはローカライズしてほしくないところだ)。いずれも「Visual Studio Code」にプリインストールされているものなので、両者のテーマを合わせることもできる。
なお、以前は「Microsoft Edge Tools for VS Code」拡張機能と組み合わせて利用すると、「Visual Studio Code」とそれに埋め込まれる「Edge」の開発者ツールのテーマが食い違うことがあるのが不満点として指摘されていたが、それは「Edge 95」で解消されるとのこと。