ニュース

新「Edge」ベースのPWAパッケージングを生成 ~「PWABuilder」に新しいプレビュー機能

EdgeHTML PWAからChromium Edge PWAへの移行をサポート

新しい「Chromium」ベースの「Microsoft Edge」を利用した“プログレッシブ Web アプリ”(PWA)の“Microsoft Store”パッケージを作成する機能が「PWABuilder」に追加

 米Microsoftは10月21日(現地時間)、新しい「Chromium」ベースの「Microsoft Edge」を利用した“プログレッシブ Web アプリ”(PWA)の“Microsoft Store”パッケージを作成する機能を「PWABuilder」に追加したと発表した。同日よりプレビュー版として提供されている。「PWABuilder」は、PWAへの移行を支援するオンラインサービス。PWA化されたWebアプリは手持ちのデバイスにインストールし、あたかもローカルアプリのように扱えるようになる。各アプリストア向けにPWAをパッケージングする機能も備える。

“Microsoft Store”向けのChromium Edge PWAパッケージを作成

 “Microsoft Store”はPWAをサポートした最初のアプリストアだが、当初から掲載されているPWAは古い「EdgeHTML」ベースの「Edge」を利用している(EdgeHTML PWA)。しかし、古い「Edge」は開発を終了しており、新しい「Edge」への移行が進みつつある。PWAをストア向けにパッケージングするにあたっても、そろそろ新しい「Edge」(Chromium Edge PWA)をベースとするべきだろう。

 古い「Edge」はもともと「Google Chrome」などとの互換性を考慮して開発されていたので、新しい「Edge」に移行しても大きな問題はない。以前からEdgeHTML PWAでサポートされている機能の多くは、Chromium Edge PWAでもそのまま利用できる。

  • ショートカット(旧称:ジャンプリスト)
  • プロトコルハンドリング
  • URIハンドリング
  • ファイルの関連付け
  • 共有ターゲット
  • Web Bluetooth
  • Web Share
  • File System Access API
  • アプリバッジ

 加えて、「Chromium」でサポートされている最新のWeb標準機能が利用可能だ。ただし、EdgeHTML PWAが対応していたライブタイル、スプラッシュ画面、“パートナー センター”を通じた解析機能はサポートされない。

 PWAでアプリを構築するメリットは、既存のWebアプリケーションとコードを共有できることだ。Windowsだけでなく、AndroidやChrome OSでもそのまま動くのもうれしいポイントと言えるだろう。そのほかにも、「Edge」の高速アップデートサイクルで常に最新機能の恩恵を受けられること、アプリの配布と更新が楽になること、PCの「Edge」とCookieやローカルストレージ、IndexedDBなどを共有できるため、シームレスな切り替えや移行が可能であることなどが挙げられる。

 PWAのデバッグには、「Chromium」系ブラウザーの開発者ツールが使える。「Edge」であれば“edge://inspect”でリモートの「Edge」で動作するPWAもテスト可能。たとえば、同社のAndroidデバイス“Surface Duo”のデバッグをWindows 10の「Edge」から行える。

開発者ツールでデバッグ

 Chromium Edge PWAで構築されたアプリは、すでに“Microsoft Store”でいくつか確認できる。これらはすべて“Google Play”からも入手可能だ・

PCで動作する「SimpleEdit」
“Surface Duo”で動作する「SimpleEdit」。見開きの2画面デバイスにも対応