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無償版「EmEditor」でも巨大ファイルを扱えるように ~v21.3がリリース
日付・時刻による検索・置換・フィルター、ウィンドウの3ペイン分割などにも対応
2021年11月25日 13:28
米Emurasoftは11月25日(日本時間)、テキストエディター「EmEditor」の最新版v21.3.0を正式公開した。本バージョンの目玉は、Professional版だけでなくFree版でも巨大ファイルがサポートされたことだ。
GB単位の巨大ファイルを軽々扱えるのは、「EmEditor Professional」の大きなアドバンテージの一つといえるだろう。「EmEditor」は巨大なファイルを開くとき、そのすべてをメインメモリ上に展開せず、編集に必要な部分だけを直接ディスクから読み込む。そのため、ファイルの読み込みは非常に高速で、システムがメモリ不足に陥ることもない。
本バージョンでは、この「巨大ファイルのサポート」が無償のFree版にももたらされた。既定ではサイズが300MBを超えるファイルで有効となる。「EmEditor」のファイル読み込み処理はマルチスレッドやSIMD命令セットなど用い、長い歳月をかけて最適化されているが、それがFree版でも享受できるのはうれしいポイントだ。
ただし、「巨大ファイルのサポート」のGUIともいえる「巨大ファイル コントローラー」はProfessional版のみの機能となる。つまり、より細かい制御を行いたい場合は有償版が必要だ。
そのほかにも、v21.3では検索・置換・フィルター処理の数値範囲表現として日付・時刻がサポートされた。「EmEditor」の強力な巨大ファイル対応やフィルタリング機能、CSV編集機能は大量のログやテキストデータベースを扱い場合に役立つが、範囲を指定してデータを絞り込む際、これまでは数値やIPアドレスしか利用できず、日時を扱えるようにしてほしいという要望が多く寄せられていた。[数値範囲を入力]ダイアログも改善されており、数値範囲に任意の小数点を利用できるようになっている(海外では小数点にピリオドではなくカンマなどが用いられることもある)。
また、ウィンドウを3ペインに分割できるようになったのも本バージョンにおける改善点。ダイアログボックスのフォントサイズも変更できるようになり、使い勝手が大きく向上した。各種編集コマンドの高速化も図られている。
「EmEditor Professional」は、Windowsプラットフォームで定番のテキストエディター。プラグインで機能を拡張できるのが特徴で、CSVデータを扱うための機能も非常に充実している。年額5,280円の有償ソフトだが、個人利用であれば機能制限のある無償版「EmEditor Free」として利用できる。
対応OSは64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降で、現在同社の公式サイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。Windows 10以降であれば「Microsoft Store」から入手できるストア版を利用するのが手軽だ。
ソフトウェア情報
- 「EmEditor Professional」
- 【著作権者】
- Emurasoft, Inc.
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8.1/10/11およびWindows Server 2008 R2以降
- 【ソフト種別】
- シェアウェア 年額5,280円(永久ライセンスは23,760円、30日間の試用期間後は個人利用に限り機能制限のある無償版「EmEditor Free」として使用可能)
- 【バージョン】
- 21.3.0(21/11/25)