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「一太郎」がプレゼンにも使えるように ~ジャストシステムが「一太郎2022」を発表

出先でのテレワークでも情報漏洩を防ぐ「プライバシーモード」を搭載

「一太郎2022」

 (株)ジャストシステムは12月1日、老舗のワープロソフト「一太郎」シリーズの最新版「一太郎2022」を、2022年2月10日に発売すると発表した。希望小売価格は通常版が23,100円、上位版の「一太郎2022 プラチナ」が42,900円。

 「一太郎2022」は「ATOK 40周年記念版」と銘打たれており、同梱の日本語入力ツール「ATOK」が「ATOK Passport [プレミアム]」の年間ライセンスに変更されている。また、現在の状況に合わせてテレワークを前提とした機能強化が行われている。

プレゼンテーションツールとしても十分使えるように

 まず、「一太郎」をプレゼンテーションツールとして使いやすくする強化が行われた。たとえば、作成する文書の書式やレイアウトを目的別に選べる「スタイル」に「スライド」カテゴリが追加された。これにより、手軽に「PowerPoint」のようなスライドを作成できるようになる。

「スタイル」に「スライド」カテゴリが追加

 スライドを進めたり・戻したりする「スライドコントローラー」も強化され、オンライン画面共有時に見やすい大きな矢印型のポインターやレーザーポインターが使えるようになる。さらに、新搭載の「プロテクトモード」を使えば、[ファイル]メニューの最近開いたファイルの履歴やATOKの推測変換候補など、思わぬ情報漏洩につながる情報を非表示にすることが可能だ。

「スライドコントローラー」も強化

出先でのテレワークでも情報漏洩を防ぐ

 自宅やカフェ、出向先などでのテレワークで気になるのが、のぞき見による情報漏洩だ。どんなにオンラインでのセキュリティ対策がしっかりしていても、重要機密を含む書類の内容を背中越しに見られてしまっては元も子もない。

 そこで「一太郎2022」には新たに「プライバシーモード」が搭載された。カーソル行以外は半透明で表示されるため、背中越しにチラ見しただけでは内容を把握できないようになっている一方、編集中のユーザーには多少煩わしい程度の支障で済む。完璧な対策とはいかないが、大きくリスクを緩和できるだろう。

「プライバシーモード」

得意の校正機能もさらに強化

回りくどい言い回しの校正

 和製ワープロ「一太郎」が得意とする校正機能もさらに強化された。『決定する次第です』、『16日づけをもって』といった一見しても問題を見つけづらい、回りくどい言い回しを『決定します』、『16日づけで』といった表現に修正できる。

 また、『徹底周知されたい』、『12月1日までに必着のこと』といった当たりの強い命令的表現を、『徹底周知してください』、『12月1日までにお送りください』といった柔らかい表現に変えることも可能。顔を合わせる機会が少ないテレワークで、いらぬ不快感を取引先や同僚に与えない文書の作成を支援してくれる。

印刷物の作成機能でも新機能

 同人誌やちょっとしたチラシといった印刷物の作成支援機能にも新機能が追加された。冊子のノド側(綴じてある側)にノンブル(ページ番号)を目立たないように印刷する「隠しノンブル」機能が追加されたほか、飲食店や宿泊施設の紹介によく使われる三つ折りリーフレットのテンプレートが20点追加された。

「隠しノンブル」
三つ折りリーフレット

 そのほかにも、「三点リーダー」や繰り返しを表す「くの字点」が行をまたいだ際、分離させず1行に収められるようになったり、縦組みの注釈番号の自由度が向上するといった改善が施されている。