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「Apache Log4j 2.15.0」のLog4Shell脆弱性対策は不完全、v2.16.0への更新を ~Java 7ユーザーにはv2.12.2を提供

特定のデフォルト設定以外ではDoSの恐れ

Apacheソフトウェア財団、「Apache Log4j 2.16.0」をリリース

 The Apache Software Foundation(ASF)は12月14日、ロギングライブラリ「Apache Log4j 2.15.0」で実施された「Log4Shell」脆弱性(CVE-2021-44228)への対策が不完全であったことを明らかにした。

 開発チームによると、「Log4j 2.15.0」では任意コード実行につながるJNDI LDAPルックアップ機能をlocalhostに限定する対策が導入されているが、これは不十分であったという。JNDIルックアップパターンを用いて悪意のある入力データを作成することで、特定のデフォルト設定以外ではサービス拒否攻撃(DoS)を許す問題(CVE-2021-45046)が残されていた。

 「CVE-2021-45046」は、13日付けでリースされた「Log4j 2.16.0」で対処されている。システムプロパティ「log4j2.noFormatMsgLookup」を「true」に変更するといった以前に案内されていた緩和策は、このDoS脆弱性には効果がないようなので注意したい。

 また、「Log4j」の「Java 7」対応は「Log4j 2.12.1」が最終のはずであったが、脆弱性の影響を鑑み「Log4j 2.12.2」がリリースされた。「Log4j 2.16.0」へすぐにアップグレードできない「Java 7」ユーザーは、「Log4j 2.12.2」の利用を推奨する。