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Windows 10/11に搭載されている遠隔支援アプリ「クイック アシスト」がリニューアルへ

「Microsoft Store」配布になり、パフォーマンスと安定性が向上

Windows 10/11に搭載されている遠隔支援アプリ「クイック アシスト」がリニューアルへ

 米Microsoftは、Windows 10/11に搭載されているリモートアシスタントアプリ「クイック アシスト」(Quick Assist)のリニューアルを計画している。これまではOSに内蔵されていたが、「Microsoft Store」での提供に切り替わるようだ。

 「クイック アシスト」は、離れたところにいる家族や友人に自分のPCで発生したトラブルを解決してもらうときに役立つ遠隔支援アプリ。双方で「クイック アシスト」を起動し、支援する側で発行した6桁のパスコードを、支援してもらう側が入力するだけでデスクトップ画面を共有できるため、手軽に状況を相手に伝えることができる(要「Microsoft アカウント」)。また、PCの操作そのものを相手にゆだねることも可能。

支援する側で発行した6桁のパスコードを、支援してもらう側が入力するだけでデスクトップ画面を共有
遠隔操作をしている様子

 新しい「クイック アシスト」アプリは、4月末より「Windows Insider Program」の参加ユーザーにテスト配信されている。アプリのバージョンをチェックして、バージョンが「2.0.x.0」であればそれが新しいバージョンだ。Windows 11では次期機能アップデートで、新しいストアアプリは古い内蔵アプリに代わりプリインストールされるようになる。Windows 10でQは「Microsoft Store」からダウンロードが必要になるとのこと。

システムフォルダーに含まれている旧アプリ
ストアで配信されている新アプリ
古いアプリと新しいアプリにUI上の大きな差はないようだ

 新しいアプリはパスコードの生成時間が大幅に削減されており、アプリケーションエラーの減少も期待できる。ただし、移行に伴い問題がいくつか発生する可能性がある。

  • アプリのアイコンが2つ表示される:v2.0.6.0で解決済み
  • [Windows]+[Ctrl]+[Q]キーで古いアプリが起動する:古いアプリはOSの一部として残っており、[Windows]+[Ctrl]+[Q]キーでアクセスできる。これは将来のアップデートで解決される(新しいストアアプリが起動するようになる)予定。それまでは新しいアプリをタスクバーにピン留めするなどの運用で対処してほしいとのこと
  • 「WebView2」に関するプロンプトが表示される:「クイック アシスト」はアプリ内部でWebコンテンツを表示しているが、新しいアプリはそのコンポーネントが「WebView2」(Microsoft Edge)にアップグレードされている。システムに「WebView2」がない場合、「クイック アシスト」は初回起動時に「WebView2」をインストールするが、この処理が失敗している可能性がある
  • 「クイック アシスト」をストアからダウンロードする際、UACプロンプトが表示される:これは将来のリリースで修正される見込み
  • 会社が管理するデバイスに「クイック アシスト」をインストールできない:現状は「Store for Business」「Store for Education」を利用する必要がある。将来的にはこれらが利用できないデバイスでもアプリを利用できるようにするとのこと