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「Arduino IDE 2.0」が公開 ~マイコンボード「Arduino」の開発環境

バックエンドの刷新とUIの更新で応答性を向上。入力補完などの新機能も

「Arduino IDE 2.0.0」

 マイコンボード「Arduino」の開発環境「Arduino IDE」が9月14日(日本時間)、v2.0.0へとアップデートされた。初のメジャーバージョンアップとなる。

 「Arduino」は、イタリア生まれの人気マイコンボード。電子工学やプログラミングの知識がない学生を対象に、簡単にプロトタイプを作成できるツールとして誕生したが、ハードウェア設計と関連ソフトウェアがオープンソースであること、ボードが安価で手に入れやすいこと、C言語風の「Arduino」専用プログラミング言語がシンプルで柔軟性に富み、誰にでも扱いやすかったことから、学習や趣味の領域を超えて、今では幅広い用途で用いられている。

 「Arduino IDE 2.0」では、バックエンドを刷新。ボードやライブラリの管理、コードのアップロードといった処理が「Arduino CLI」にまとめられた。ユーザーインターフェイスも見直されており、サイドバーでスケッチブック・ボード・ライブラリの管理、デバッガー、検索などの機能を切り替えられるようになったほか、レスポンスも向上しているという。

 また、オートコンプリート、組み込みデバッガー、「Arduino Cloud」とのスケッチ同期などが新たにサポートされている。内部では「Visual Studio Code」から派生したデスクトップ&クラウドIDEプラットフォーム「Eclipse Theia」が用いられているようだ。

サイドバーで機能を切り替え。入力補完などの新機能も

 「Arduino IDE」は「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは「GPL-3.0」。64bit版のWindows/Mac/Linuxに対応している。Windows 8.1以降であれば「Microsoft Store」からも入手可能。

 なお、「Arduino IDE 2.0」ではWindows版の対応OSがWindows 10以降へ変更されているので注意したい。「Microsoft Store」で提供されている「Arduino IDE」はまだv1.8系統だが、近日中にv2.0へ更新されるだろう。