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AIで画像をアップスケールする無償ツール「Upscayl」に16倍拡大モードとバッチ処理が追加

最新版v1.5.0がリリース

「Upscayl」v1.5.0

 AIを活用した無償の画像アップスケーリングツール「Upscayl」の最新版v1.5.0が、9月20日(日本時間)に公開された。「GitHub」でホストされているオープンソースプロジェクトで、ライセンスは「AGPL-3.0」。基本的にLinux向けのアプリだが、Windows/Macでも利用できる。

 「Upscayl」は、解像度の低い画像をAIの力で鮮明さを保ったまま4倍に拡大できるアプリ。解像度不足でディテールを失ってしまった写真を美しくしたり、ぼやけた写真をシャープにすることもできる。画像ファイルを選択し、処理の種類(一般的な画像のアップスケール・デジタルアートのアップスケール・画像のシャープ化)を選び、出力フォルダーを指定して実行するだけというシンプルさも魅力で、処理の前後で画像を見比べることもできる。

画像ファイルを選択し、処理の種類を選び、出力フォルダーを指定して実行
処理の前後で画像を見比べることも

 v1.5.0では、新たにバッチ処理モードを追加。指定したフォルダーにある画像ファイルを一括でアップスケールできるようになった。また、「Double Upscayl」オプションが導入され、有効化することでアップスケール処理を2重に実施可能(16倍)。

指定したフォルダーにある画像ファイルを一括でアップスケールできるように
「Double Upscayl」オプションが導入

 そのほかにも、「RealSR」と呼ばれるAIによる超解像(super resolution)技術が統合された。マンガのアップスケールに適した「waifu2x」に対し、現実世界の写真に向いているとのことで、旅行の写真をキレイにしたい場合などに使えるようだ。また、デザインやロゴもアップデートされているという。

 なお、「Upscayl」の動作には、独立したGPUなしでは動作しないので注意。グラフィックスAPI「Vulkan」に対応したGPUが必要で、CPUや統合GPU(iGPU)では機能しないので注意したい。

 また、「Microsoft Edge」では「SmartScreen」がインストーラーのダウンロードをブロックする。編集部にて窓の杜ライブラリに準じたウイルスチェックを行っており、問題がないことを確認しているが、利用は自己責任でお願いしたい。

ソフトウェア情報

「Upscayl」
【著作権者】
Upscayl
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.5.0(22/09/20)