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Delphi/C++Builder製アプリが日本語変換時にクラッシュ ~Windows 11 バージョン 22H2【21:00追記】

IMEの仕様変更の影響か、Embarcaderoが回避策を案内。「TeraPad」「Mery」などにも影響

Embarcaderoのサポートページ

 「Windows 11 バージョン 22H2」では日本語入力システム(IME)にいくつかの機能変更が加えられており、その影響で「Delphi」「C++Builder」「RAD Studio」製のアプリがクラッシュする症状が報告されているという。米Embarcadero Technologiesがその具体的な内容と対策をサポートページで案内している。

 同社によると、この問題は2002年リリースの「Delphi 7」から最新の「RAD Studio 11.2 Alexandria」までの、幅広いバージョンに影響する。問題が発生したアプリでは、デバッガーに以下のようなエラーメッセージが表示されることがある。

32ビットの場合:
プロジェクト Project1.exe は例外クラス $C0000090 (メッセージ 'floating point invalid operation at 0x6de1a449')を送出しました。
64ビットの場合:
プロジェクト Project1.exe は例外クラス $C0000090 (メッセージ 'c0000090 FLOAT_INVALID_OPERATION')を送出しました。

 アプリがリリースモードの場合は上記の例外エラーは表示されず、アプリが日本語入力時にクラッシュし、強制終了してしまう。

 ただし、影響を受けるのは「VCL」で開発されたアプリのみ。「FMX」で開発されたアプリでは問題は発生しない。

 同社は、Microsoftがこの問題を修正すべきとしつつも、当面の対策として以前のバージョンの「Microsoft IME」に戻すか、[オプションの診断データを送信する]オプションを無効化する方法を案内している。

以前のバージョンの「Microsoft IME」に戻す
[オプションの診断データを送信する]オプションを無効化する

[2022年10月14日17時45分編集部追記] 本問題はテキストエディター「TeraPad」「Mery」にも影響している模様。Microsoftの対応が待たれる。

[2022年10月14日21時00分編集部追記] 本問題はクリップボード履歴ツール「Clibor」にも影響する模様。日本での影響は大きいようだ。