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校正機能「Microsoft エディター」がAIでさらに強化 ~表現を柔らかくしたり、要約を作成することも
2022年10月17日 13:29
米Microsoftは10月12日(現地時間)、AI校正機能「Microsoft エディター」のアップデートを発表した。
「Microsoft エディター」(Microsoft Editor)は、ユーザーが入力した文章をチェックしてスペルや文法のミスを指摘したり、より丁寧・明瞭な表現を提案してくれる機能。「Word」などの「Microsoft 365」アプリに組み込まれており、Webブラウザー向けの拡張機能を利用すれば、WebメールやSNSへの投稿、ブログの執筆などでも利用できる。全機能を利用するには「Microsoft 365」サブスクリプションの購入が必要だが、基本的な機能は無償だ。
今年の年次イベント「Microsoft Ignite 2022」では、「Microsoft エディター」のさらなる強化がアナウンスされている。
トーンの提案(Tone suggestion)
ビジネスがうまくいかずにイライラしていると、つい相手への敬意を欠き、乱暴な言葉遣いになってしまうことがあるが、それは人間関係をこじらせるだけで、なにもよいことはない。
「トーンの提案」は、メールやチャット、ドキュメントなどに相応しくない言葉遣いを検出すると、より柔らかい代替表現を提案してくれる。
この機能は今後数カ月以内に「Outlook for the web」でリリースされる予定。おそらく英語からの対応になるだろう。
コンサイスネス(Conciseness)
一般に言葉が多いにもかかわらず、不明瞭な文章はよくないといわれている。誤解を招かないように正確な表現を心がけるよりも、余分な言葉を削ったほうがかえって内容が伝わりやすいことがある。
「コンサイスネス」(簡潔さ)は「Microsoft エディター」の新機能で、AIで冗長な表現を検出し、わかりやすい別の文章を提案してくれる。「Word for the web」で今後数カ月以内に一般提供されるはずだ。
要約(Summarization)
丹念に調べて膨大な量の資料を作成しても、読者に興味を持ってもらい、最後まで目を通してもらわなければ意味はない。しかし、簡潔な要約をつけようにも、労力をかけて綴った字句を削るのは忍びないし、報告の当事者が客観性を保った要約を作成するのは案外骨の折れることだ。
そこで役に立ちそうなのが、「Microsoft Editor」のAI要約だ。ボタンをクリックするだけでテキストを短くまとめてくれるので、完全を期すことはできないだろうが、たたき台として十分使えるはずだ。
この機能は来年初めにもパブリックプレビューされる。