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「Windows Terminal」がようやくOS既定のターミナルに ~「Windows 11 2022 Update」で
Windows史上でも指折りの大改革、あらゆる面がモダンに
2022年10月20日 12:39
先日「Windows 11 2022 Update」(バージョン 22H2)の一般提供が開始された。このバージョンでは多くの新機能と機能強化が導入されているが、既定のターミナルが「Windows Terminal」になったのも注目すべき改善だ。
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従来のWindowsでコマンドライン(CUI)アプリを起動すると、「Windows コンソールホスト」(conhost.exe)が「コマンド プロンプト」や「PowerShell」を開き、その上でアプリが実行されていた。しかし、「Windows 11 バージョン 22H2」では既定で「Windows Terminal」が代わりに「コマンド プロンプト」や「PowerShell」をホストするようになる。あまり目立つことはないが、Windows史上でも指折りの大改革といえる。
これに合わせて、[スタート]ボタンの右クリックメニュー([Windows]+[X]キー)から起動できるシェルも「ターミナル」へと変更されている。ただし、「アクセラレータ キー」(アクセスキー)が「管理者」のままになっている不具合はまだ直っていないようで、修正が待たれる。
なお、従来通り「Windows コンソールホスト」を利用したい場合は、「設定」アプリや「Windows Terminal」(アプリ名は単なる「ターミナル」)の設定画面でオプションを切り替えればよい。[Windows に決定を許可する]を選んだ場合(既定)は「Windows Terminal」が起動するが、明示的に「Windows コンソールホスト」を指定すれば従来の仕様に戻せる。
また、「Windows Terminal」をOS既定のターミナルにするには、「Windows Terminal 1.5」以降がインストールされている必要がある。クリーンインストールした場合は問題ないが、OSをアップグレードしていて、「Windows Terminal」のアップデート管理を自分で行っている場合は気を付けたい。
「Windows Terminal」は操作性やデザイン、レンダリングなど、あらゆる面でモダナイズされており、移行するに足る。米Microsoftの「Windows Terminal」開発チームは10月18日(現地時間)、ブログでファンが気に入る機能として以下を挙げているので、ぜひ試してみてほしい。
- プロファイル:複数のプロファイル(設定)を作成して、シェルを使い分けられる。「WSL」ディストリビューションを追加すると、そのプロファイルが自動で追加される
- タブとペイン:プロファイルはタブで切り替えられる。また、画面をペインに分割することも可能
- コマンドパレット:[Ctrl]+[Shift]+[P]キーで「Visual Studio Code」のようなコマンドパレットを表示。膨大なコマンドもこれで手軽に扱える
- カスタマイズ性:「設定」画面でアプリの挙動をすみずみまでカスタマイズできる