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コマンド一発でアプリをインストールできる「WinGet」がv1.4に
ZIPベースパッケージへの対応やコマンドラインの強化でより使いやすく
2023年1月24日 10:00
米Microsoftは1月23日(日本時間)、アプリケーションパッケージのCUI管理ツール「Windows Package Manager(WinGet) 1.4」をリリースした。今回のリリースでは、ZIP書庫ファイルベースのパッケージがサポートされている。
ZIPベースのパッケージ対応
「WinGet 1.3」では実行に必要なファイルをZIP形式の書庫ファイルにまとめただけでインストーラーをもたない「ポータブルアプリ」がサポートされたが、「WinGet 1.4」ではこれをさらに広げ、単一または複数のインストーラーをZIPファイルにまとめたタイプのパッケージもサポートされた。
ZIPファイルに含まれるインストーラーを抽出して実行したり、アーカイブから1つまたは複数のポータブルパッケージを選んでインストールできるようになる。
コマンドラインの改善
また、コマンドラインでもいくつかの改善が行われている。
まず、パッケージ単体の情報を出力する「winget show」で、より多くのマニフェストデータを表示できるようになった。これまでは得られなかったタグや購入URLといったデータも、マニフェストにあれば出力される。
次に、コマンドエイリアスがサポートされた。たとえばパッケージを検索する場合、「WinGet」ではサブコマンドに「search」を用いるが、誤って「find」と入力してしまうこともあるだろう。「WinGet 1.4」ならば、「search」のエイリアスとして「find」が登録されているので、どちらを用いても期待通りに動作する。
そのほかにも、コマンドの実行後に待機する「--wait」オプションが追加。これはデバッグ時など、「WinGet」の出力をゆっくり確認したい場合に役立つ。
また、パッケージがすでにデバイスへインストールされている場合、インストールではなく明示的にアップグレードを指定しないと「WinGet」が失敗するパッケージに対応するため、インストールに失敗するとスムーズにアップグレード処理へ切り替える仕組み(とそれを抑制するオプション)が導入されている。
「Windows Package Manager」は、コマンドラインでアプリケーションのインストール・アップデート・アンインストールを実行できるパッケージ管理システム。管理者権限で起動した「Windows Terminal」などで以下のコマンドを入力するだけで、アプリをインストールできる。Linuxでいうところの「apt-get」や「DNF」、Macの「Homebrew」に相当するものといえるだろう。
# 「Microsoft Store」から「Visual Studio Code」をインストール
winget install vscode -s msstore
「winget」は、「Windows 10 バージョン 1809」以降および「Windows 11」で利用可能。「ストア」アプリで「アプリ インストーラー」をアップデートすれば、最新バージョンとなる。また、「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロードすることも可能。