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「Windows 11 2022 Update」の目玉「ライブ キャプション」がようやく日本語対応へ
Dev版「Windows 11」Build 25300でテスト開始
2023年2月16日 10:05
米Microsoftは2月15日(現地時間)、Windows 11の最新プレビュー版「Windows 11 Insider Preview」Build 25300(rs_prerelease)を公開した。「Windows Insider Preview Program」のDevチャネルに参加しているユーザーは、「Windows Update」からアップグレード可能。ISOイメージファイルやARM64環境の仮想マシンも利用できる。
Build 25300では、「ライブ キャプション」の対応言語が拡充。日本語のほか、中国語(簡体字・繁体字)、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語、およびその米国以外の英語が新たにサポートされた。
「ライブ キャプション」は、PCで再生されている発話にAIで自動生成されたキャプション(字幕)をリアルタイム付与するアクセシビリティ機能。クラウドサービスとは異なり、音声データをダウンロードし、ローカルデバイス上で字幕処理を行う仕組みになっており、プライバシーを保つことができるのが大きな利点だ。
この機能は「Windows 11 バージョン 22H2」の目玉機能として導入されたものの、残念ながら英語(米国)しかサポートされていなかった。製品版への導入が待たれる。
また、「スナップ レイアウト」の改善がテストされるとのこと。最大化・復元ボタンへマウスホバーしなければならない時間を短縮するなどの変更に加え、作業中のアプリアイコンをレイアウトに表示するなどのアイデアが一部環境に導入される。
そのほかにも、以下の変更が加えられている。
- Build 25227からロールアウトされている音声入力設定の同期機能をすべてのテスターへ開放。ただし、現時点では「Microsoft アカウント」のみ。AAD(Azure Active Directory)への対応は将来バージョンで
- 「設定」アプリの[アプリ]-[スタートアップ]セクションを改善。アプリの詳細情報へ簡単にアクセス可能に
- [スタート]画面でWin32アプリを右クリックしたり、アプリを検索して[アンインストール]コマンドを選択すると、「設定」アプリに移動してアンインストールできる
- ストア版「WSL」へのアップグレードエクスペリエンスを改善。「wsl.exe」を呼び出したときにインストールを求めるメッセージを表示
「Windows Insider Preview Program」は、製品としてリリースされる前のプレビュー版のOSを試すことのできるパイロットプログラム。複数の開発チャネルがあるが、なかでもDev版はもっとも開発初期にあたるものだ。ここで試される機能はあくまでも実験的なもので、製品版に導入されるとは限らない。
なお、Devチャネルのビルドは比較的不安定なので、利用の際は注意。代表的な既知の問題は、以下の通りとなっている。
- 最近のビルドをインストールすると、一部環境でアップデートに想定以上の時間がかかる問題を調査中。問題が発生した場合は、「フィードバック Hub」でログ込みの新規投稿を行ってほしいとのこと
- 一部のAAD参加ユーザーが最新ビルドへアップデートすると、Windowsにサインインするときに「Getting ready for you」画面が表示される。現在調査中
- グループ ポリシー エディターを起動すると「displayName」属性が見つからないというエラーが表示されることがある
- 一部のArm64デバイスで「Windows Hello」の顔認識でサインインできないことがある。PINは利用可能
- 最新のDevチャネルを利用しているにもかかわらず、新しいビルドが利用可能であると表示されるという報告を調査中
- 【新規】Build 25295にアップグレードすると一部環境で「Snipping Tool」の[新規]ボタンが機能しなくなるという報告を調査中。既定のアプリで画面の切り抜きアプリの既定を「ms-screenclip」にすると問題は解決される。
タスクバーの時計を「秒」単位表示にする機能が消える問題などは解決されているとのこと。